ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

母の葬儀の日、私は地下の貯蔵庫で十年分の冬を見つけた。

短編
あらすじ
辺境の村を飛び出した娘・エルナは、母の訃報を受けて十年ぶりに故郷へ戻る。

貧しくて、寒くて、何もない村。
母はいつも村のことばかりで、自分のことは後回しだった。
だからエルナは、母は自分より村を選んだのだと思っていた。

葬儀を終え、家を畳むために地下の貯蔵庫を開けたとき、
そこに並んでいたのは、十年分のスープ瓶だった。

豆の年。
芋の年。
きのこの年。
どの瓶も、エルナが好きだった味で仕込まれていた。

飢えの年にも、雪の深い冬にも、
母はそれを開けなかった。

「帰ってきた時の分だから」

そう言って、十年分の冬をずっと残していたのだと知る。

これは、村を捨てたと思っていた娘が、
遅すぎる帰郷の中で、
母が自分のために残していたぬくもりを知る物語。
Nコード
N0571ME
作者名
冬月しるべ
キーワード
導き スピンオフ 母娘 辺境 村 冬 スープ 保存食 帰郷 葬儀 切ない 泣ける ハイファンタジー 余韻
ジャンル
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
掲載日
2026年 05月08日 19時51分
感想
0件
レビュー
0件
ブックマーク登録
1件
総合評価
8pt
評価ポイント
6pt
感想受付
受け付ける
※ログイン必須
レビュー受付
受け付ける
※ログイン必須
誤字報告受付
受け付ける
※ログイン必須
開示設定
開示中
文字数
4,015文字
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから

同一作者の作品

N0571ME| 作品情報| 短編| ハイファンタジー〔ファンタジー〕
辺境の村を飛び出した娘・エルナは、母の訃報を受けて十年ぶりに故郷へ戻る。 貧しくて、寒くて、何もない村。 母はいつも村のことばかりで、自分のことは後回しだった。 だからエルナは、母は自分より村を選んだのだと思っていた。//
N5986LW| 作品情報| 連載(全65エピソード) | ハイファンタジー〔ファンタジー〕
会社員として誰かの役に立てないまま死んだ相沢湊は、辺境の小さな村にノア・フェルンとして転生する。 与えられたスキルは、人や物の“可能性”が見える外れスキル《導き》。 剣や魔法のような派手さはない。だがノアは、作物の質を//
N1970MA| 作品情報| 短編| ヒューマンドラマ〔文芸〕
吹雪の夜、山あいの村の雪は音を食べる。家まであと少しの道で迷い、そのまま帰れなくなる者もいた。 村外れの分かれ道に、五年間、毎夕ランタンを置き続ける老婆がいる。サラ婆さん。誰も帰ってこない息子を待っているのだと笑われて//
N3898LY| 作品情報| 短編| ハイファンタジー〔ファンタジー〕
戦えない荷運び係のシオンは、村を守るためではなく、崩れた後に人を生かすための備えをしていた。 夜でも逃げ道がわかるよう旧道に青い布を結び、水を小分けにし、怪我人を運ぶためのソリと縄を整える。だがその備えは「逃げる準備だ」//
N8538LX| 作品情報| 短編| ハイファンタジー〔ファンタジー〕
国葬の日、勇者の棺に納められているはずの聖剣はなかった。 代わりに入っていたのは、辺境の娘が昔貸した、擦り切れた灰青色のマフラー。 王侯貴族はざわめく。 なぜ国を救った英雄の棺に、そんなみすぼらしい品が入っているのかと//
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ