- あらすじ
- 辺境の村を飛び出した娘・エルナは、母の訃報を受けて十年ぶりに故郷へ戻る。
貧しくて、寒くて、何もない村。
母はいつも村のことばかりで、自分のことは後回しだった。
だからエルナは、母は自分より村を選んだのだと思っていた。
葬儀を終え、家を畳むために地下の貯蔵庫を開けたとき、
そこに並んでいたのは、十年分のスープ瓶だった。
豆の年。
芋の年。
きのこの年。
どの瓶も、エルナが好きだった味で仕込まれていた。
飢えの年にも、雪の深い冬にも、
母はそれを開けなかった。
「帰ってきた時の分だから」
そう言って、十年分の冬をずっと残していたのだと知る。
これは、村を捨てたと思っていた娘が、
遅すぎる帰郷の中で、
母が自分のために残していたぬくもりを知る物語。 - Nコード
- N0571ME
- 作者名
- 冬月しるべ
- キーワード
- 導き スピンオフ 母娘 辺境 村 冬 スープ 保存食 帰郷 葬儀 切ない 泣ける ハイファンタジー 余韻
- ジャンル
- ハイファンタジー〔ファンタジー〕
- 掲載日
- 2026年 05月08日 19時51分
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- 文字数
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母の葬儀の日、私は地下の貯蔵庫で十年分の冬を見つけた。
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