よい子はおうちに還りましょう。
最新エピソード掲載日:2026/07/24
今は昔、竹取の翁といふものありけり。
その翁に子あり。名をば かぐや とぞいひける。
「父上」
家の前で座り込んでいる少女が言う。
「どうしたかぐや。もう寝るから早く家に入りなさい」
「お月様を見ると心が落ち着きます。どうしてでしょうか」
夜空の中で完璧な円を描き輝くそれを見て、少女は問う。翁は少し考えたのち、答える。
「夜になったら辺りが闇に包まれて、みんな不安になってしまう。だからみんなが安心できるように、私達を照らしてくれているんだ。今のかぐやのようにね」
それを聞いた少女は微笑む。
「そうなんですね。とても素敵です」
「それに、お月様には母さんもいるんだぞ」
「母上が?」
少女は驚き、翁は微笑む。
「そうだ。お月様はあの世って言って、この世で亡くなった人達が集まる場所でもある。だから母さんが見守ってくれているのも、かぐやが落ち着ける理由なのかもしれないね」
少女は勢いよく立ち上がり、再び問う。
「じゃあ私も、いつか母上にまた会えるということですか?」
「そういうこと。でもお月様に行くには、この世でいい子にしていなきゃいけないんだ。だから今日は寝ようね」
夜空のそれに負けないほどに少女は目を輝かせ、元気よく返事をする。
「はい!父上!」
月のその輝きと温もりは、淡々と、永遠に。
その翁に子あり。名をば かぐや とぞいひける。
「父上」
家の前で座り込んでいる少女が言う。
「どうしたかぐや。もう寝るから早く家に入りなさい」
「お月様を見ると心が落ち着きます。どうしてでしょうか」
夜空の中で完璧な円を描き輝くそれを見て、少女は問う。翁は少し考えたのち、答える。
「夜になったら辺りが闇に包まれて、みんな不安になってしまう。だからみんなが安心できるように、私達を照らしてくれているんだ。今のかぐやのようにね」
それを聞いた少女は微笑む。
「そうなんですね。とても素敵です」
「それに、お月様には母さんもいるんだぞ」
「母上が?」
少女は驚き、翁は微笑む。
「そうだ。お月様はあの世って言って、この世で亡くなった人達が集まる場所でもある。だから母さんが見守ってくれているのも、かぐやが落ち着ける理由なのかもしれないね」
少女は勢いよく立ち上がり、再び問う。
「じゃあ私も、いつか母上にまた会えるということですか?」
「そういうこと。でもお月様に行くには、この世でいい子にしていなきゃいけないんだ。だから今日は寝ようね」
夜空のそれに負けないほどに少女は目を輝かせ、元気よく返事をする。
「はい!父上!」
月のその輝きと温もりは、淡々と、永遠に。