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質屋「待宵堂」怪異譚——流れた品は、夜に語る

作者:北野風人
最新エピソード掲載日:2026/11/05
期限は、三か月。
町の片隅にある質屋「待宵堂」では、今日も誰かが大切なものを預けていく。止まったままの腕時計。何年も継続だけを重ねてきたカメラ。亡き夫の声が残っているかもしれない留守番電話。
店主・待宵宗一郎(四十六)は、品を受け取るたび、その物が持ち主の心にどれほど重く圧しかかっているかを、手のひらで感じ取ってしまう。けれど彼は何も聞かず、何も解かず、質札に日付を書いて、期限の日を待つだけだ。
夜、閉店後の棚の上で、品々はほんの少しだけ、持ち主にも見せなかった姿を映すことがある。
赎い戻されれば縁は続き、流れれば縁は切れる。三か月の期限の向こうで起きる、小さな怪異と静かな決着の連作短編。第1部・全60話、春からお盆の終わりまで。
怖さ二割、切なさ五割、少しの可笑しさ。血も謎解きもありません。あるのは、期限と、猫一匹と、奥の開けない棚だけです。
第1章「春の質札」
第1話 止まった時計
2026/11/03 22:16 (改)
第2話 狐の毛
2026/11/03 22:17 (改)
第3話 明日の雨
2026/11/03 22:18 (改)
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