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夫の浮気相手の夫と、離婚するまでの共同戦線を張りました

作者:ramune
最新エピソード掲載日:2026/10/16
「……もしかして、あの男の奥さんですか?」

午後十時のホテルのロビー。スマホを構えた私の隣で、同じ二人にレンズを向けている男がいた。

夫の出張は嘘だった。夫と腕を組んでいる女の〈友達と温泉〉も嘘だった。

「あの女の夫です。証拠、半分ずつ持ちませんか?」

「半分じゃ足りません。全部ください、コピーで」

経理課の井関志帆(二十九)と、救急医の楢崎尚吾(三十三)は、その夜、名刺の裏に同盟の規約を書いた。連絡は仕事のあとだけ。証拠は二人で共有。恋愛は禁止。

残業のふりをして作戦会議へ出かけるたび、夫は首をかしげる。

「最近、きれいになった? 誰かと会ってる?」

「ええ、毎週。あなたの話をしに」

怒るのが下手で、腹が立つと笑ってしまう私が、数字で嘘を数えはじめる。嘘つきの夫婦二組が一つの机に着く日まで、嘘を一枚ずつ剥がしていく。
1. 隣のレンズ
2026/10/15 13:29
2. 名刺の裏
2026/10/15 17:30
3. 毎週の行き先
2026/10/15 22:30
4. 消す前の写真
2026/10/16 22:51
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