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式部省の呪詛係  作者: 浮田小葉子
第九章 絡まる糸
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十 三人の夜

 その夜。


 顕子と潔子は、一緒に清涼殿を訪れた。

 帝は、少し戸惑いながらも、二人を迎えた。


「顕子、そして……潔子」


「はい」


 潔子は、震えながら頭を下げた。


 顕子が、そばにいる。

 それだけで、潔子は少し落ち着いた。


「よく来てくれた」


 帝は、優しく微笑んだ。


「体調が悪かったそうだな」


「……はい」


「無理はしなくていい」


 帝は、穏やかに微笑み、安心させるように言った。


「ゆっくり、宮中に慣れてくれればいい」


 潔子は、涙を浮かべた。


(帝は……お優しい)


 潔子は、思った。


(中宮様の仰る通りだ)


 顕子は、潔子の手を握った。

 潔子は、少しだけ微笑んだ。

 帝がそれを見て、柔らかく目を細める。


「ふふ。少し変な気もするが、今宵は三人でたくさん話そう。……そうだな、まずは好きな物から話そうか。お互い、少しずつ知っていこう」


 顕子も潔子も、微笑んで頷く。


 長い夜が、始まった。

 しかし、潔子は一人ではなかった。


 顕子が、ずっと傍にいた。



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