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式部省の呪詛係  作者: 浮田小葉子
第九章 絡まる糸
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七 中宮、動く

 弘徽殿(こきでん)


 中宮顕子(あきこ)は、大江次子(おおえのなみこ)——合歓(ねむ)の君から報告を受けた。


「中宮様、麗景殿女御様が......」


「どうしたの」


「帝に会いたくないと、(ふすま)を被って引き籠もっているそうです」


 顕子は、驚いた。


「何ですって?」


「おそらくは、精神的に追い詰められてのことかと……」


 次子は、悲しそうに言った。


「誰も信じられなくて。――そして、帝に会うことが、怖くて」


 顕子は、拳を握りしめた。

 強く、唇を噛む。


「潔子様……」


 顕子は、すっくと立ち上がった。

 袿の裾が翻る。


「私が、行く」


 固い決意が、その眸に宿っていた。


「中宮様?」


 次子が驚き、目を瞬いた。


「潔子様に、会いに行く」


 顕子は宣言する。


「もう、誰かを待ってはいられない。私が、助ける」


 次子は、涙を浮かべた。


「中宮様……」


「合歓、一緒に来て頂戴」


「はい! 仰せのままに」


 顕子と次子は、麗景殿へ向かった。



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