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式部省の呪詛係  作者: 浮田小葉子
第九章 絡まる糸
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六 計算通り

 右大臣邸。


 藤原道顕(ふじわらのみちあき)は、この状況を知り、大いに笑った。


「麗景殿女御が、帝を拒んでいるのか」


 道顕は、盃を傾けた。


「ふふ……完璧だ」


 息子顕実(あきみつ)が、訊いた。


「父上、これは……」


「策略だ」


 道顕は、にやりと笑った。


「私が何もしなくても、源潔子は自滅してくれる」


 道顕は、盃を置いた。


「潔子の側仕えの、腹心の女房を害し、恐怖を与えた」


 楽しげに、笑う。


「左大臣は、私を警戒しすぎて、潔子を孤立させた。そして、潔子は精神的に追い詰められ、帝をも拒んだ」


 道顕の目が、光った。


「すべて、計算通りだ」


 顕実は、戦慄した。


(父上は、ここまで……)


 顕実は、拳を握りしめた。


(萩野を害したのも、すべて、この結果のためだったのか……?)

(父上は、どこまで見通しておられるのだ……)


 顕実は、初めて自分の父のことが、心底恐ろしく感じられた。



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