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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

泥濘湾猫夏大橋少年記

作者:佐野和哉
最新エピソード掲載日:2026/10/12
 青く、どこまでも晴れ渡る空。
 暗く、脂と泥で静かに狂って死んだ海。
 鈍く、ぎらつく光を乱反射させてのたうつ波。
 青く、この海が太陽と空を映し出して輝くことは最早ない。
 暗く、脂と泥に埋まっていった文明と人々の営みは戻らない。
 鈍く、ぎらつく光だけが今日も寄せては返す重たい漣を飾り立てる。

 遠く、どこか未来の世界。
 長い長い戦争の爪痕だけが残る、荒れ果てた世界。
 たったひとりの旅路。心の目覚めるままに。
 迷いも、悩みも、生きる意味すらない世界。
 たったひとりの世界。目覚めに心を委ねたい。
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