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知られざる御伽噺

作者:ふくなーか
茹だる様な真夏の一日に、俺はただ道を行き交う人々を見ていた、以前は俺も同じ様にこの喧騒に混じり会社へ奉公を捧げていたのに、今はただ何もせず、そして何を成すべきなのか見当すらつかない。
 苛立ちが込み上げる、それは先の見えない不安を隠していたのかも知れない、腰を地面に降ろし、煙草を吸う、そして地面を見やる、静まる事の無い喧騒の中、不意に鈴の音が耳に残る。
 掻き消されても可笑しくない小さな音が、何故か聞こえた、顔を上げ、鈴の音の方を見ると、それは居た、場違いな格好をした人物が、今正にビルの角を曲がろうとしていた。仮装とも取れる姿に俺は興味を持った。
 気付かれないように少し距離を取り後を付ける、古い、古い童話に出る様な笠を頭に着けている、薄布が付けられた笠の下、そしてその後ろ姿から男性なのか女性なのか判別は出来なかった。
 光に惹かれる虫の様な気分だった。なぜ後を付ける必要があるのか自分にも理解出来なかった、だが……目の前を歩く人物に俺は心を奪われていた様に感じる。そうでもなければ……わざわざ後を付ける必要すら無いのだから。
 何度も道を曲がり、そして着いたのは小さな公園だった。
自分自身このこの都市に住んでいるが、こんな場所は知らなかった。
 目の前に居る人物が一人で何かを呟いている。その呟きは俺に、俺達に対するものだった。
 

 
序幕
2013/03/26 14:24
奇妙な物語
2013/03/26 14:26
繋がれた忌子
2013/03/26 14:28
解放されし剣
2013/03/26 14:30
紅き業火
2013/03/26 14:32
化生としての道
2013/03/26 14:36
鬼と獣
2013/03/26 14:37
危機
2013/03/26 14:38
宵の君
2013/03/26 14:43
凍える体
2013/03/26 14:44
拒絶と諦め
2013/03/26 14:45
逢瀬
2013/03/26 14:46
相対する者
2013/03/26 14:47
陰陽道
2013/03/26 14:48
2013/03/26 14:49
撤退
2013/03/26 14:52
共闘
2013/03/26 14:52
雌雄決す
2013/03/26 14:53
子との出会い
2013/03/26 14:55
遊貴丸
2013/03/26 14:59
邪悪
2013/03/26 14:59
苦渋
2013/03/26 15:00
淡い希望
2013/03/26 15:01
人と化生と……
2013/03/26 15:02
悲しみの果てに
2013/03/26 15:03
百鬼夜行
2013/03/26 15:04
酒天童子
2013/03/26 15:05
夢の中
2013/03/26 15:06
人の業
2013/03/26 15:07
悪夢
2013/03/26 15:08
確固たる信念
2013/03/26 15:08
大江山へ
2013/03/26 15:09
死人
2013/03/26 15:10
熊童子
2013/03/26 15:11
歯牙を持つ者
2013/03/26 15:12
囚われの化生
2013/03/26 15:14
狂乱
2013/03/26 15:15
金熊童子
2013/03/26 15:16
瀕死の戦い
2013/03/26 15:17
断ち切れぬ絆
2013/03/26 15:18
居城へ
2013/03/26 15:19
束の間の休息
2013/03/26 15:19
決戦
2013/03/26 15:21
双子鬼
2013/03/26 15:22
災禍
2013/03/26 15:24
天を衝く角
2013/03/26 15:25
旅の終わり
2013/03/26 15:26
分かつ道
2013/03/26 15:26
授かる子の為に
2013/03/26 15:27
弟の元へ
2013/03/26 15:29
闇と光
2013/03/26 15:29
刻黎狼
2013/03/26 15:32
2013/03/26 15:33
過ち
2013/03/26 15:34
大団円
2013/03/26 15:34
完結
2013/03/26 15:39
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