蝶の舞 ー濃姫ー
この世に何度となく、生まれ変わった私、ある時は中国の皇帝の妻、ある時は、革命で断罪された王妃、そして戦国武将の妻だったことも。
「そう言えば私、信長の妻をやっていました」
残念ながら、転生した時はその記憶がなく、一代限りの私を精一杯生きているのですが…。前世の記憶があって転生したのならばもう少し良い生き方ができたのだろうか、なんて思う21世紀の彷徨える魂となった私です。
ここでは私の中で一番印象に残っている、戦国武将「織田信長」の妻として生きた、私の人生を語るとしましょう。
戦国時代、蝮と言われる斉藤道三が美濃を制覇し、娘・濃姫(私・胡蝶)が道三の娘として生まれ、政略結婚をし人質同然に信長の妻となり、そこで自らの運命を信長と共に生きていく事に楽しみを覚える。しかしながら濃姫と信長の間にあるのは夫婦の恋慕などではなく、戦友のような絆。信長の残虐性とカリスマ性に惹かれ、支えていく事を選んだ濃姫。
「私はこの狂気を発する男を最期まで見届けよう」
そう決心する私(胡蝶)。
共に生き、あの「本能寺の変」までの怒涛の、されど刺激的だった人生を送った私は信長の死後も長らく生き続けた。あの人の「首」と共に――。
私がこの世を去る時はとっくに髑髏となっていたけれど、私が死んだあとアレはどうなったのか……チリとなって消え果てたのか、土に返って地中奥深くにいるのか、さてどうなった事やら……。
そんな私のあの人生を綴っていきたく思います。
大まかな出来事は史実に沿っていますが、作者の主観により捻じ曲げているところもあります。
それは史実と違う、と思われる事も多々あるかと思いますが、半分フィクションの歴史小説的な感覚で読み進めて頂ければと思います^^。
「そう言えば私、信長の妻をやっていました」
残念ながら、転生した時はその記憶がなく、一代限りの私を精一杯生きているのですが…。前世の記憶があって転生したのならばもう少し良い生き方ができたのだろうか、なんて思う21世紀の彷徨える魂となった私です。
ここでは私の中で一番印象に残っている、戦国武将「織田信長」の妻として生きた、私の人生を語るとしましょう。
戦国時代、蝮と言われる斉藤道三が美濃を制覇し、娘・濃姫(私・胡蝶)が道三の娘として生まれ、政略結婚をし人質同然に信長の妻となり、そこで自らの運命を信長と共に生きていく事に楽しみを覚える。しかしながら濃姫と信長の間にあるのは夫婦の恋慕などではなく、戦友のような絆。信長の残虐性とカリスマ性に惹かれ、支えていく事を選んだ濃姫。
「私はこの狂気を発する男を最期まで見届けよう」
そう決心する私(胡蝶)。
共に生き、あの「本能寺の変」までの怒涛の、されど刺激的だった人生を送った私は信長の死後も長らく生き続けた。あの人の「首」と共に――。
私がこの世を去る時はとっくに髑髏となっていたけれど、私が死んだあとアレはどうなったのか……チリとなって消え果てたのか、土に返って地中奥深くにいるのか、さてどうなった事やら……。
そんな私のあの人生を綴っていきたく思います。
大まかな出来事は史実に沿っていますが、作者の主観により捻じ曲げているところもあります。
それは史実と違う、と思われる事も多々あるかと思いますが、半分フィクションの歴史小説的な感覚で読み進めて頂ければと思います^^。
前置き
前置き:彷徨える私――幾千年の記憶を抱いて
2025/03/18 18:50
(改)
一.蝮
蝮―①:美しからぬ私の嫁いだ先――二度目まではまだ序章
2025/03/20 12:13
(改)
蝮ー②:父の策謀に散る夫――そして私は、“ウツケ”のもとへ
2025/03/24 10:37
(改)
蝮ー③:この刀は父を刺すやもしれぬ――義龍の器量と我が血のゆくえ
2025/03/27 10:28
(改)
蝮ー④:婿となりて豪商の娘を娶る――その一手は国盗りのために
2025/03/30 13:00
(改)
蝮ー⑤:金と女と槍と地図と――祖父、天下取りの第一歩を踏み出す
2025/04/02 12:00
(改)
蝮―⑥:別れの涙と一文銭――祖父、美濃にて運命の糸を手繰る
2025/04/05 13:00
(改)
蝮ー⑦:酒を酌み交わし、夢を語り合う――祖父、南陽坊との再会
2025/04/07 12:00
(改)
蝮ー⑧:父の影、志を継ぐ者――美濃国を舞台にした道三の誕生
2025/04/09 12:00
(改)
蝮ー⑨:蝮の毒――祖父の死後に覚醒する父の野望と欲望
2025/04/11 11:20
(改)
蝮ー⑩:主君の愛妾を求めて――父の野心が招いた運命の歯車
2025/04/13 10:40
(改)
蝮ー⑪:狐と狸の化かし合い――父と頼芸の策略の舞台裏
2025/04/15 11:50
(改)
蝮ー⑫:見た目と力――美しさに縛られない私の武道
2025/04/17 12:10
(改)
蝮ー⑬:運命に抗えぬ女――運命を共にした者との出会い
2025/04/19 10:20
(改)
二.輿入れ
輿入れー①:嫁入りの道――新たな波乱
2025/04/20 11:10
(改)
輿入れー②:無礼な童――まだ見ぬウツケ殿
2025/04/22 12:10
(改)
輿入れー③:現れぬ夫──那古野の初夜
2025/04/24 09:10
(改)
輿入れー④:成敗寸前――盗人と思いきやまさかの…
2025/04/26 07:40
(改)
輿入れー⑤:興味津々――尾張での幕開け
2025/04/28 09:20
輿入れー⑥:城の外――自由な殿と無礼な若者
2025/04/30 08:40
(改)
輿入れー⑦:赤い夕陽の兆し――我が殿はウツケに非ず
2025/05/02 09:10
(改)
輿入れー⑧:政秀の小言――穏やかなる日々
2025/05/04 09:40
三.君主・信長
君主・信長ー①:信秀急逝――始まる勢力争い
2025/05/06 09:50
君主・信長ー②:父の死――怒りと悲しみの焼香
2025/05/08 07:50
君主・信長ー③:静寂を裂く知らせ――政秀の死
2025/05/10 10:34
君主・信長―④:命がけの諫言――忠臣とは…
2025/05/12 08:40
(改)
君主・信長―⑤:喪失と怒り――信長の慟哭
2025/05/14 09:20
君主・信長ー⑥:毒蝮とウツケ――正徳寺会見
2025/05/16 08:10
(改)
君主・信長ー⑦:武装と知略――食えない男
2025/05/18 10:12
君主・信長ー⑧:道三の見た「道」――恐るべき男・信長
2025/05/20 17:21
君主・信長―⑨:信長の才――光秀の秘めた野心
2025/05/22 08:10
四.義龍・謀反
義龍・謀反―①:兄と父の決裂――美濃を揺るがす血筋の疑惑
2025/05/24 12:12
(改)
義龍・謀反ー②:我が父は誰ぞ――義龍、母の元へ馳せ参ず
2025/05/26 07:20
義龍・謀反―③:弟たちの死――崩れゆく美濃の絆
2025/05/28 08:10
(改)
義龍・謀反ー④:道三と義龍――親子相克の果てに
2025/05/30 09:33
(改)
義龍・謀反―⑤:無念の撤退――道三、討たれる
2025/06/01 10:20
義龍・謀反ー⑥:明智一族――義龍に反旗を翻す
2025/06/03 09:20
五.桶狭間の戦い
桶狭間の戦いー①:裏切りの裏切り――清州城の奪取
2025/06/05 07:40