↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/65

第2話 黒歴史の取り調べ

お読みいただきありがとうございます!

早くも第2話の更新です。

本日この後は、18:00に第3話を投稿予定です!

引き続き、全裸男の奮闘をお楽しみください。

「異世界?」

「半分正解だな」


「げっ」

半分、当たってしまった。

半分て、なに??

まるまるハズレてくれてよかったんですけど......。


「ここはお前の頭の中だ」


「お前は、『真のお前』が生み出した複数いるお前の中の一人だ」


「は?」


「そして、我はそれらを把握する、お前自身だ」


「えっ?」

「いや、あの、お前がお前で僕もお前???」



なにそれ???

何を言っているんだ?


頭脳派主人公、開幕三十秒で脱落なんですけど。

わけがわからない。

【理解度:2(E判定) 志望校の変更が必要】


「お前は、お前が今までの人生で妄想してきた“かっこいい自分”、“なりたかった自分”、そのうちの一人だ」


「そのうちの一人って、どういう意味?」

「そもそも頭脳派主人公になりたいなんて思ったことないんだけど!」

さっきまでノリノリで分析してたけど......。


ふむ。


「本来はいかんのだが、特別に少し付き合ってやろう」

「お前は寝る前にいつも妄想していた。」

「小学生の頃のなりたかった自分を覚えているか?」


「小学生??」

「えーーーーっと、そうだな。クラスで一番足が速かった自分、とか?」


「ちがうな。お前はもっと恥ずかしい人間だ。」


「ぐっ。」


「お前が夢見ていたのは、クラスで一番足が速くて、学年中の女子に「かっこいいっ」と思われてる自分だ。」


「ちょ、え?」


「しかも、本人はそれに気づかず、好きな子にナチュラル優しくして、勝手に惚れられていく自分だな。」


「な、な、な、なぜそれをぉぉー--!!!」


 僕の顔が真っ赤になる。脈拍があがる。一瞬ですさまじい汗がでた。


【警告:精神防壁に亀裂を確認】

羞恥心による熱量:急上昇。限界ライン。

脳内冷却システム、フル稼働開始しました。


「ふっ」

「中学生のお前は、冒険者に憧れた。」


はわわっ


「しかもただの冒険者ではない」

「スピード系剣士だ。」

「素早く、強く、ちょっと無口で、女子には優しい」


「や、やめろー!」

「ね、やめてっ!!!」

「頼むからそれ以上は......」




「理解に苦しむが、なぜか学校のクラスがモンスターに襲われた。」

「他の男子もいる中、なぜか多くの女子がお前の背中に隠れる。」


「だめだめだめっ!!!」

「ダメなの。その先はほんとにダメなやつなの......」


「そしてお前はこう言うのだ」


『……ったく。なんで俺ばっかり守るやつが多いんだよ……』


「うわぁーgぃべぃx--hfぢg--!!」


「不満そうにそう呟きながらも、傷つきながら女子を守り抜くお前」

「その背中に恋に落ちる女子たち」

「中二も中二だな」


「やーーーーーめーーーーーろーーーーー!」

「そ、それ、僕の心の一番柔らかいやつーーーーっっっ!!!」


『スパイラル蒼空剣』ってなんだ?


死ぬぅぅっーーー。

死んでしまうぅぅぅーーー,

恥ずかしさで死ぬぅぅ---っ!!

体温上昇、脈拍測定不可能、発汗異常。


うごぉぉーーーーーーーー!


【警告:身体異常を確認】

体温上昇:限界ライン突破。

脈拍  :ほぼ連打。人間の仕様外。

発汗  :無差別放水中。計量不可能。


【警告:精神防壁の崩壊を確認】

羞恥心による熱量:膨大。災害区域指定。

脳内冷却システム、稼働を放棄しました。


「ほう。本当に死にそうだな」

「今死んだら死因は恥死ちしか......」


「どうだ?高校生のお前も聞きたいか?」


「頼みます!! お願いです!!」

「これ以上は! これ以上はぁぁーーっ!!」


「ほう、これ以上もっと聞きたいか」

「見上げた根性だ」

「ならば聞かせてやろう」


「やーーーーめーーーーてーーーーー!!!」

「日本語の解釈が強引すぎるぅぅーー!!!」


「高校生にもなって、お前はまだまだ冒険者に憧れ中だ。」


「やーめーてーくーだーさーいぃ-!!!」


「お前はやはりスピード系剣士だ。速く、強い。」


「クラスで冒険にいく、敵を倒す。疲れる。偶然女子と2人になる。」


「それはっ、それはあれです。違うんです!」


「中学から少し成長した僕の、甘酸っぱい演出なんです!青春のやつなんです!!」

「座っているうちに、お前は少しだけ眠ってしまう。」

「ぐらっとなって女子の方にもたれかかる。」

「女は顔を赤らめながら言う「……今回だけ、だからね?」」

 そよ風が吹き、フワっと髪が流れる。




「お前、バカなのか?」


「うぅぅっ。お願いです。殺してください」

「一思いに殺っちゃってください」

「恐怖心はなくしたようですが、羞恥心は残ってるんです。」

「もう全身灰色なんです。」


【報告:全精神防御システムダウン】

これより完全無防備となります。

ご自愛ください。


僕はもうフラフラだ。

両手両膝を付き、頭もうなだれている。

変な汗は凄いし、体の震えが止まらない。

意識も何度か飛んだ。


恥死はある。確実にある。精神は肉体に影響を及ぼすんだ。。。

心を読まれるってヤバすぎる。


「勘弁してください。お願いです。。。」

もう無理だ。これ以上は本当に無理だ。


「ふふっ。だいぶわかってきたようだな。」

その声には、さっきまでの響きとはまた違う、別の色が混じっていた。


「よい。では、本題に入ろう」

「お前には、真のお前のために働いてもらおう。」


「働く?」


反射的に聞き返してしまった。


「いえ、すいません。なんでもないです。」

「はい。働きます」


「ですからこれ以上、アレだけは。。。」

僕はほぼ土下座状態で、必死にお願いしていた。


「安心しろ。我もお前に恥死されても困る。」


「ほ、ほんとですか?」

「ありがとうございます…」

僕は涙と鼻水でめちゃくちゃな顔をなんとか上げた。

よかった。


アレ地獄はここまでらしい。


「それで、僕は具体的に何をすればよいのでしょうか。」


「では教えてやろう。」


その声は、ほんの少しだけ楽しげに聞こえた。

これまでにはなかった、どこか保護者めいたやわらかさも混じっている。


「旅に出よ」


僕は、言われたことの意味は全く分からなかった。


第2話 完


【僕の現状】

恥死度:99 服従度:90 アレだけはやめて度:120




第2話をお読みいただき、ありがとうございました!

続きが気になる!と思ってくださった方は、ブックマーク登録やポイント評価をいただけると、

「僕」の恥死度がわずかに下がります(たぶん)。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。