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幼馴染のくせに、俺を嫉妬させるな

作者:のぁ.
最新エピソード掲載日:2026/10/05
「――俺以外の男に、そんな顔して笑うなよ」

そう言った蓮の顔を見て、私は初めて思った。

……幼馴染の蓮って、こんな顔するんだ。

ずっと一緒だった。

家も近くて、家族同士も仲が良くて、幼稚園の頃から毎日のように隣にいた。

だから私は、蓮のことを誰よりもよく知っているつもりだった。

無口で、意地悪で、素直じゃなくて。
でも、困ったときは必ず助けてくれる。

そんな蓮との関係を、私はずっと「幼馴染」だと思っていた。

――高校1年の春までは。

同じ高校に進学して、変わらない毎日を送っていたある日。

私のクラスに、明るく人懐っこい転校生・悠真がやってくる。

「俺、この子のこと気になってるかも」

そんな悠真の言葉に、私は何も気づかず笑っていた。

けれど。

その光景を見ていた蓮は、明らかに機嫌が悪かった。

「……好きにすれば」

「怒ってる?」

「別に」

「じゃあ、なんでそんな顔してるの?」

「お前が鈍いだけ」

今まで何を言っても余裕だった蓮が、少しずつ変わっていく。

他の男子と話せば不機嫌になり、
誰かに誘われればさりげなく邪魔をして、
困っていれば誰より先に助けてくれる。

なのに、絶対に「嫉妬してる」とは認めない。

一方の私は、そんな蓮の態度に戸惑いながら、少しずつ気づき始める。

いつも隣にいるだけだったはずなのに。

名前を呼ばれるだけで、胸が騒ぐ。

目が合うだけで、なぜか恥ずかしい。

他の女の子と話していると、今度は私のほうが落ち着かなくなる。

――もしかして私。

「……蓮のこと、好きなの?」

これは、
「幼馴染だから」という言葉に隠れていた二人の想いが、

嫉妬とすれ違いを繰り返しながら、
少しずつ「恋」に変わっていく物語。

近すぎる二人が、
一番遠回りをして、互いの気持ちに気づくまで。

「早く付き合え」と言いたくなるほど焦れったい、幼馴染青春ラブストーリー。
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