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俺には関係ない、はずだった
昼休み。
「葉月、日曜日って空いてる?」
悠真が笑顔で聞いてきた。
「うん、空いてるよ」
「じゃあ、一緒に映画行かない?」
「いいよ」
葉月が笑う。
その瞬間、少し離れた席にいた蓮の手が止まった。
「……」
「蓮?」
葉月が振り返る。
「何」
「どうしたの?」
「別に」
そう言いながら、蓮は悠真を見る。
悠真は笑っていた。
――なんだ、こいつ。
理由は分からない。
ただ、妙に気に入らなかった。
* * *
放課後。
「蓮、一緒に帰ろ」
いつものように葉月が隣に並ぶ。
「……日曜日、楽しみだな」
「映画?」
「うん」
蓮の眉がわずかに動く。
「誰と?」
「悠真くん」
「……二人で?」
「そうだけど」
「ふーん」
明らかに機嫌が悪い。
「蓮、もしかして嫉妬してる?」
「は?」
「なんとなく」
「するわけないだろ」
「そっか」
葉月は笑う。
蓮は前を向いた。
――するわけない。
そんなわけない。
「……」
本当は。
ものすごく嫉妬している。
* * *
その夜。
葉月のスマホに悠真からメッセージが届いた。
『明日、放課後ちょっと話さない?』
『いいよ!』
葉月は何も疑わず返信する。
その一方。
悠真はスマホを見つめながら、ふっと笑った。
「……蓮の隣、ね」
昼間、葉月の横にいた蓮を思い出す。
「面白くなりそう」
その笑顔は
学校で見せていたものとは、少し違っていた。




