はち ゴエヴァ
お待たせしました!8話です!
めちゃくちゃ短いですが、良かったら!
三角巾を被った女性が、ドアノブに手をかける。
無骨で逞しい腕が、ココの前を素早く横切った。
「……入りな、ガキども」
「「は、はい」」
ゆっくりと開いていく、木製の扉。
隙間から焼けたトーストの香りが漂い、二人を誘う。
「パンのにおいだ!」
「ちょ、ちょっとココく……!」
「はかせーーーー!おはよう!」
香ばしい匂いにつられ、ココは部屋に飛び込んだ。
はしゃぐ姿に、呆然とするトゥトゥ。
「あの白い小僧、作法も知らないガキじゃねぇか」
女性が小馬鹿にしたように、ココを指差す。
トゥトゥは顔を赤らめ、小指で頬をかいた。
「ボクが止めていれば……」
「いいサネよ……! お前はまだマシみてぇだ」
トゥトゥは顔を上げ、隣に立つ女性を見つめる。
「うわぁ……」
「ん?何サネ?」
「あ、いえ……」
トゥトゥが驚くのも無理はない。
彼女の腕にたくさんの傷跡がついていたからだ。
「見てんじゃねぇよ~ ガキ」
「すみません!!」
肩まで伸びた黒髪に、右頬にバツ印の傷。
エプロン越しにも分かる、ダイナミックな体つき。
そして、鋭い眼差しに、男勝りな強い物言いだ。
「あの……」
「あ?」
「も、元軍人さん……ですか?」
「……違うよ!アタイは対ゲリラにいたサネ」
「!!!!!!」
女性はやれやれとため息をつきながら、エプロンを脱ぐ。
「おばさん……」
「小僧も失礼だね……これでもまだ40代さ」
「あ、いえ!そういうことでは……」
フンと鼻を鳴らし、どこかに消えていく女性。
トゥトゥは廊下に立ったまま、冷や汗をかいた。
「あ……」
失礼なことを言ってしまった、と自分を深く責める。
「何やってんだろボク…… ん?」
独り言を呟くトゥトゥの背後から、
重い足音がこちらに向かってくる。
「まだいたのかい?小僧」
「あ!さっきは……」
先ほどの女性が、何かが入った箱を手に持っている。
「食べるかい?さっき作ってたプチケーキさ」
「は、はい!」
「部屋に入りな!」
「え、えっと……」
「んを?」
トゥトゥは唾を飲み込んで、頭を下げた。
「先ほどは貴女に失礼な話題を……!」
「あぁ、いいよ」
どうでもよさそうに、女性は冷たく言い放つ。
「お、お名前をお伺いしても……」
「あぁ?アタイはゴエヴァさ……ここの手伝いしてるんだ」
「お手伝いさんでしたか」
「あぁ、今はな」
なるほど、と腕を組むトゥトゥの背中をゴエヴァは強く押した。
「いいから入りな!白い小僧が待ってるサネ」
「は、はぃい!」
トゥトゥの身体は勢いよく押し出され、
部屋の中に消えていく。
「さ、ケーキの時間にすっか!」
ゴエヴァは息を吐き、ドアノブを掴んだ。
ドアがゆっくりと動き出す。
こうして、朝のケーキパーティが始まった――。
新キャラ「ゴエヴァ」がやっと出てきてくれました!!
男勝りな性格の彼女は、ココ達と仲良くなれるのか……?
私も分かりません笑
ココ達が暮らす火星には、一体どんな秘密があるのか……。
乞うご期待ください!!
読んでくださり、ありがとうございます!サネ!




