リウィンド

今回で最後になります。ありがとうございました。
評価くださった方、ありがとうございます。すごくすごく嬉しいです。

「なあ、これさあ、おかしくないか？」

『生き時計』と呼ばれるデジタル数字によって国民の寿命を監視し、自殺を事前に食い止めている、政府の組織『生き時計管理課』。
そこに所属している、梶井（かじい） ルイ レイモンドは、管理下にある一つの『生き時計』の動きに違和感を覚える。
それは、看護師としての自分の人生に疑問を持ちながら生きる、川瀬 町子（かわせ まちこ）のものだった。
ある日、梶井は上司である安居保栄（やすいやすえい）から意味深な言葉を投げられる。
『ミツバチ』。
ヘブライ語で『デボラ』を意味するその言葉は、現在国家規模で運用されている、自死を事前に阻止するシステムを指しているのか。
αウォッチによって、全てを監視管理されている中をかいくぐり、梶井は安居の真意を掴んでいく。
そして、梶井、安居、川瀬、それぞれが持つ疑問が交差する時、デボラシステムを揺るがす、ある計画が持ち上がる。