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■第47話 陸への帰還と、七色の特大魔石

いつもお読みいただき、ありがとうございます!

それでは、本編をお楽しみください!


七色の輝きを放つクリスタルウミガメの特大魔石を筆頭に、第2層と第3層でウヨウヨしていた水棲魔物たちから大量の魔石を収穫した僕は、ポーションの効果時間が切れる前に陸地への帰還を決めた。


「よし、今日はこれくらいにしておこう。帰りはこのブーツで一気にいくぞ!」


僕は新兵器『水流推進アクア・ブーストのブーツ』に魔力を込め、海底から水面に向かって一直線に急浮上した。


シュバァァァンッ!という水流の噴射音とともに、僕は弾丸のようなスピードで海中を駆け上がり、迷宮の入り口である巨大な水門の海面から勢いよく飛び出した。


ザバァァァッ!!


「ぷはっ! やっぱ陸の空気も美味いな!」

「うおっ!? びっくりした……ってお前、さっき潜っていったばかりの銀装備の! もう戻ってきたのか!?」


水門を見張っていた門番が、あまりの早帰りに目を丸くしている。


「ええ、今日は下見も兼ねてましたから! お疲れ様でーす!」


純銀の装備は『海竜の脂』のコーティングのおかげで、海水を弾いて全く濡れていないし、黒ずみも一切ない。


僕は軽い足取りで水門を後にし、まずはアクアリアの中心部にある冒険者ギルドへと向かった。


カランッ!


「いらっしゃいませー! あ、銀騎士のお兄さん、お帰りなさい! 早かったですね!」


カウンターでは、先ほど僕の『潜水許可証』をうっかり忘れていた日焼け肌の受付嬢が、愛想よく手を振って迎えてくれた。


「ただいま。とりあえず浅い層と第2、第3層あたりを軽く回ってきました。はい、これ今日の分の魔石です」


僕はドンッとカウンターに麻袋を置いた。

受付嬢が手際よく中身をトレイに広げると、サハギンや高速ウミガメなどの中位魔石がザラザラと山を成した。


「わぁ……数時間潜っただけで、第3層までの魔物をこんなに狩ってきたんですか!? さすがバベルの下層を踏破した実力者ですね、すごいです!」

「水の中は勝手が違うかと思ったんですけど、魔道具とコーティングのおかげで陸上とほとんど同じ感覚で戦えましたよ」

「ふふっ、バッチリ適応できてるみたいで安心しました! こちらが本日の買い取り額になります!」


ギルドでの換金を済ませ、ずっしりと重くなった金貨の袋を受け取った僕は、本命の目的地である『気楽な寺院』へと足を向けた。


潮風が吹き抜ける運河沿いの路地。

貝殻の風鈴を鳴らして中に入ると、ショートヘアの神官ちゃんがいつものようにハンモックで揺られながら、のんびりと本を読んでいた。


「いらっしゃーい。あ、一般人様だ! 初ダイブはどうでしたかー?」

「最高だったよ! 水棲ポーションのおかげで息継ぎも水圧も全く気にならなかった。それでね、今日は神官ちゃんにちょっとすごいお土産があるんだ」


僕がもったいぶってポーチから取り出したのは、第3層で仕留めたあの『美しき巨大ウミガメ』が落とした、七色に輝く特大の魔石だ。


「じゃーん! これ、すごくない?」


それを見た瞬間、神官ちゃんはハンモックから「にゃっ!?」と変な声を上げて転げ落ちた。


「い、痛っ……じゃなくて! なんですかそのすっごくキラキラしてて、とんでもなく純度の高い魔石は!?」

「第3層にいた、ステンドグラスみたいな甲羅の巨大ウミガメが落としたんだ。綺麗だから、こっちに寄進しようと思って」


神官ちゃんは慌てて立ち上がり、その七色の特大魔石を震える手で受け取った。


「こんな美しくて高位の魔石、この寺院の歴史でも見たことないです……! 女神様、絶対に大喜びでハワイアンダンス踊っちゃいますよ! すぐに祭壇へ!」


彼女が七色の特大魔石を女神像の前に捧げると、祭壇全体がかつてないほど眩い、虹色の光に包み込まれた。


カァァァァァッ!!

光が収まると、そこにはいつもの『上級バフポーション』の木箱に加えて、金色の美しい装飾が施されたガラス瓶が一つ、神々しく輝きながら置かれていた。


「おおおっ!? なんかすごそうなのが出た!」

「や、やりました一般人様! 女神様からの特大ボーナスです! これは『水棲ポーション(絶級)』! 息継ぎや水圧無効に加えて、水の中での移動速度と動体視力が飛躍的にアップする、海中戦の最高傑作ポーションですよ!」


これさえあれば、あのアクア・ブーストのブーツと合わせて、水中の機動力で僕に勝てる魔物は存在しなくなるだろう。


「ありがとう神官ちゃん! やっぱりこの寺院に来て大正解だったよ!」

「えへへっ、いつでも気楽に寄進しに来てくださいね! 一般人様の大漁を、ハンモックの上からお祈りしてますから!」


ギルドでの換金と、寺院での最高の補給。

完璧なルーティンを終えた僕は、新しい『絶級』のポーションを大事にポーチにしまい込み、明日からの本格的な深層探索に向けて、意気揚々と宿屋への帰路につくのだった。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!


少しでも「面白い!」「次も読みたい!」「ヒョロガリ頑張れ!」と思っていただけましたら、

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