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【祝16.4万PV❗️】日輪の半龍人 -異種魔導合戦譚-  作者: 倉田 創藍
少年期・3章 血の覚醒篇

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断章2  大魔導の苦笑、剣鬼の困惑

2章、3章の間を埋める戦闘回です。

こちらは3章開始の少し前となっております。

 アルクス・シルト・ルミナスには剣術と魔術、それぞれに師匠が存在する。


 1人は隠れ里の代表であり、住民達からの信頼も滅法(めっぽう)厚い魔導師のヴィオレッタだ。


 彼女ほど魔術に卓越(たくえつ)した者もそうそう存在しないだろう。アルクスを含めた里の者らはそう信じて疑わない。




 そして、もう1人はイスルギ・八重蔵(やえぞう)。


 アルクスに極東の島国生まれの刀術――六道穿光(りくどうせんこう)流を。凛華(娘)にツェシュタール流大剣術、及び双剣術を師事(しじ)している鬼人族の剣豪だ。


 普段は酒好きなダメ親父で、妻の水葵(みずあおい)に叱られている姿をよく眼にするので、どことなく三枚目な印象を受ける。


 しかし、実は大陸でも有数の繁栄国家――帝国で有名な二大剣術の1つであるツェシュタール流の皆伝(かいでん)持ち。


 更に加えて、80年以上は武者修行もとい遭難から始まった流浪(るろう)の旅をしていたこともあって、長剣や大剣の他にも、大抵の近接武器に精通している。


 無論、向いていないものも当然あるにあるが、使えるものはそこそこに扱いを会得(マスター)している猛者だ。


 尚、この皆伝とは、その流派における剣の理(ことわり)を完全に理解し、常にそれが見えている者を指す。


 六道穿光流の奥伝(皆伝手前)にさえ昇り詰められなかったのはツェシュタール流剣術を極め、そちらでの境地に達してしまっていた為だ。


 六道穿光流の師範はかつて「大陸の剣がお前の心根(こころね)にある。どちらを選ぶかは自分で決めろ」と言った。


 つまりツェシュタール流の理を綺麗さっぱり捨て去らない限り、六道穿光流の秘奥(ひおう)には辿り着けないという意味だ。


 八重蔵は丸1年悩みぬいた末、ツェシュタール流を捨てぬ決断をした。


 ゆえに六道穿光流については何年経とうが中伝のまま。


 だが、その決断に後悔はない。


 以上の点から何を主張したいのかと言えば――……イスルギ・八重蔵とは紛(まぎ)れもない大剣豪である、ということだ。




 その大剣豪は現在、頭を抱えていた。


 尚、その彼に呼ばれたヴィオレッタは「来てほしい」と頼まれた時こそ『何用じゃろう?』と訝(いぶか)しんだものの、今は苦笑を浮かべている。


 なぜなら眼前の光景を見て、なんとなく理由を察したからだ。


 ヴィオレッタと八重蔵の視線の先で繰り広げられているのは、11歳になったアルクスと凛華の地稽古(じげいこ)であった。


 2人が10歳になった頃、稽古中の魔力使用を許可したので今や何でもありの実戦形式である。


『魔法も、属性魔力も、魔術も織(お)り交ぜて構わん』


 八重蔵がそう告げて1年が経つ。


 今はそれが遠い昔のようだ。



 ☆ ★ ☆



 左手に銀光揺らめく打刀(うちがたな)。切っ先か柄頭(つかがしら)は常に相手の喉元(のどもと)へ。


 体勢を低くしたアルクスが白刃を靡(なび)かせて凛華へと駆ける。


 黒い縦長(スリット)状になった瞳孔――龍眼(りゅうがん)もどきはとっくに発動済み。


 対する凛華は手元で重剣(じゅうけん)をぐるんッと廻(まわ)す。


 こちらも朱色の隈取(くまどり)、血のように赤い紅(べに)――【戦化粧(いくさげしょう)】を発動済みだ。


 彼女の間合いまでもう一歩。


 と、いうところでアルクスが急減速した。


 凛華の眉がピクリと動く。


 踏み込むべきか否か……。


 だが、彼女の迎撃の一手を待たずして、アルクスは右手で炎杭(えんくい)をボボッとばら撒(ま)いた。


 擲(なげう)たれた炎杭が地面に当たったと同時、小爆発を起こす。


 ただの炎ではこうはならない。


 属性魔力――それも”特質変化”まで加えた、火炎瓶のようなシロモノだ。


 薄く生えていた雑草を灼(や)き払って地面が捲(めく)れ上がり、舞い上がる土が熱によって性質を変えながら凛華を襲う。


 が、当たれば火傷(やけど)間違いなしの大粒火花(おおつぶひばな)に対し、凛華は直撃しそうなものだけを選び取って重剣で防ぎ、あとは右斜めに後退(バックステップ)して躱(かわ)した。


 そこへ、アルクスが猛烈(もうれつ)な勢いで間合いを詰めて打刀を振るう。


「しッ!」


 胴狙いの綺麗な一文字(いちもんじ)斬りだ。


 属性魔力による攻撃で意識を逸らし、本命(ほんめい)の刀で取る。そういう狙いだった。


 しかし、凛華も慣れたものできっちり対応してみせる。


 重剣を地面に突き刺し、刀身がその何倍もある剣身(けんしん)に当たった瞬間に「だあッ!」と跳(は)ね上げて逸らした。


 アルクスもこの展開はいつものことなのか弾かれても一顧(いっこ)だにせず、走り抜けて身体を反転。


 勢いのままに2歩、3歩と飛び退(すさ)りながら左手の刀印(とういん)をくるっと廻す。


 浮かぶは規則正しい鍵語(けんご)の群れ――即(すなわ)ち術式。 


 が、凛華とて受け身でいるつもりなど毛頭(もうとう)ない。


「ふッ!!」


 先手必勝! とばかりに左手の指に挟んだ氷剣(ひょうけん)を扇(おうぎ)でも仰(あお)ぐような動作でヒュヒュンッと投擲(とうてき)。3掛ける2の6本だ。


 直後、アルクスもほんの少し遅れながら術式を完成させ、魔術を発動させた。


「『鎌鼬(かまいたち)・累(かさね)』!」


 ぎゃっりぃぃ……ぃん!


 鬼娘(おにむすめ)の投げた素早い氷剣と、連(つら)ねられた三日月(みかづき)状の真空波(しんくうは)が甲高い音をさせて縺(もつ)れ合い、一拍置いて『鎌鼬』が氷剣を吹き散らす。


 だが、それを放った凛華は結果を見ることもなく次の動作に移っていた。


 あんなのは牽制(けんせい)だ。


 ぐいっと右腰撓(こしだ)めに重剣を構え、剣身に左手を添わせて飾帯(リボン)でも巻くように翳(かざ)していく。


 すると、みるみる内になぞられた剣身が円錐(えんすい)状の冰(こおり)で覆われていき、最終的に馬上槍(ばじょうやり)の形を成(な)した。


 少女が持つにはあまりに巨大。


 だが、鋼(はがね)と冰で作られた馬上槍を携えた凛華は軽快な動作で、だんッと突喊(とっかん)。


 迷いがない。突き込む勢いでアルクスの回避先(ポイント)を轢(ひ)き潰し、そのまま重量級の打突を敢行(かんこう)した。


 がががッ! ぎゃりぃぃ……ッ!


 硬い冰と金属の衝突音に続いて、火花が鍛錬場に散る。


 避けられぬことを悟ったアルクスが刀の鎬(しのぎ)を利用して槍の動閃を弾き逸らしたのだ。


 と、同時に凛華が不敵な笑みを浮かべる。


(やっと間合いに入ったわね……!)


「てやあッ!」


 どんっと左足を力いっぱい踏みしめ、刃を合わせていた自身の得物を、ごぉぉお……ッと振り廻す。


 【戦化粧(魔法)】の膂力(りょりょく)を活かした、助走なしの薙ぎ払い(ゴリ押し)。


 馬上槍として突き込まれたた重剣が、コンマ数秒で棍棒(こんぼう)へと役割を転じる。


 咄嗟(とっさ)に右手を刀身へ這(は)わせたアルクスだったが、それでも衝撃をいなし切れず、中空へと吹き飛ばされた。


「うっ、く!」


 空中をぐるぐる廻り、どうにか体勢を立て直しつつ、


「すぅぅ~~……」


 と、大きく息を吸い込む。


 次いで、視界に凛華を捉えるや――


 ボッ! ボッ! ボウッ! 


 と、炎球を吐き出した。


 手を空(あ)けるのを嫌ったアルクスが習得した、細かな魔力操作技術だ。凛華にはまだ出来ない。


 1射、2射、3射。三度(みたび)吐き出された炎球。


 凛華は1射目を利用して重剣の冰を溶かし、2射目を強振(バッティング)によって打ち消し、3射目は左手で大きく溜めた水槍を出すことで相殺(そうさい)した。


 撃ち放たれた炎と水が互いを混じり合って、ぶわあっと大量の霧を生じ、2人を包む。


 直後、着地したアルクスが動きを急転させた。


 刃を胸元まで引き上げ、反(そ)りに左手を添えるなり、ふ……っと掻(か)き消えるように疾走。


 八つしかない、六道穿光流の型の一つ。


 風を表す構え。その名も【陣風(じんぷう)】。


 振るうは先達(せんだつ)から連綿(れんめん)と受け継がれてきた派生技。


 ――――六道穿光流・風の型『陣風刻雨(じんぷうこくう)』。


 刀身を身体に沿わせ、敵の死角を駆け廻って斬り刻む剣技だ。


 刃を振るうのではなく、当てるだけ。


 死角を認識できるだけの動体視力と体力(スタミナ)、そして当てて引くだけでスパッと斬れてしまう刀だからこそ可能な技である。


 古くは大きな妖獣(ようじゅう)を相手に、重要な血管が通る部位や脚を何度も何度も斬り廻って失血死させたり、重度の出血状態へ陥らせたりする為に用いられたものだ。


 重剣の間合いに霧を纏(まと)ったアルクスが突入する。


 だが、凛華の方は無闇(むやみ)に剣を振るえない。


 アルクスの動きが俊敏過ぎるのだ。視界の端に掠(かす)めているが捉え切れない。


(捷(はや)い……はっ!?)


 咄嗟に重剣を前に出して盾にした。そこに紙一重(かみひとえ)でアルクスがぶつかる。


 ごッ……ぎゃあん!!


 と、重い金属音が響いた。


「く、ぅぅ……っ!」


 速度に体重まで乗せた衝突。


 幾ら凛華に膂力(パワー)の利があろうと、彼女の体重そのものが増えるわけではない。


 不完全な防御姿勢に直撃され、たたらを踏んでしまう。


(今度は、後ろっ!)


 体勢を崩した凛華が気合で重剣を構え直したところに先ほどの衝撃。


「う、ぐっ!?」


 たまらず転倒してしまった。


 しかし負けん気でガバッと跳ね起き、重剣を構えようと左手で引き寄せたところで、首筋に冷たい感触。


「くぅ~~……っ! 今日はあたしの負けよ」


 凛華は素直に負けを認め、左手から力を抜いた。


 次いで、すうー……っと朱色の隈取や紅が消えていく。


「ひゃっほーい! 俺の勝ち~。これで二百四十六戦、百二十二勝、百二十四敗。もうすぐ逆転だね」


 アルクスは心底嬉しそうに喜びながら刀を納めた。こちらも既に龍眼もどきを解いている。


「あんた、あたしに七歳までの勝負で負け越してるの忘れてない?」


 むっすぅ~とした表情で凛華が不平をたれるも、少年はどこ吹く風。


 漂っている霧をぼふっと風で散らす。


「自分の武器が決まってなかったんだから今までのはなしにしてやる、って凛華が言ったんだろ~? 今更言いっこなしだよ」


 勝利によって普段より2割増しでニコニコで機嫌を取ろうとするものの、鬼娘はぶぅたれたままだ。


「あたし魔術習ってないし」


 唇を尖らせて負け惜しみまで言う始末。


「あっ、そんなこと言う? 俺『鎌鼬』しか使ってないのに? ふうん?」


 しかし、アルクスは盛大に煽(あお)りを入れた。


 途端、凛華の額に青筋が浮かぶ。


「あぁっもうっ! うるさいわよ! ていうか魔術教えなさいよ! ヴィオ様のは難しすぎてわかんないのよ!」


「聞いといて寝るからわかんないんだよ」


 的確なツッコミである。


「小難しいんだもん」


「その小難しいのが重要なんだぞ、魔術って。属性魔力みたいにはいかないんだってば」


 ヴィオレッタから教わったことをアルクスがしっかり説いて聞かせてみたが――


「あたしがサクッと覚えられて強い術作んなさいよ」


 無茶ぶりが返ってきた。


「『鎌鼬』作るときすごい苦労してたの、みんなで見てたよね? すっごい大変なんだぞ、術式組むのって。時間もかかってたろ」


「昼寝してたから見てないわ」


「そんな短時間で作ってなかったじゃん!」


「知らないわ。寝てたもの」


「こいつ!」


 すっかり幼馴染同士に戻り、先刻(さっき)までの毅然さもどこへやらといった具合だ。



 ☆ ★ ☆



 座り込んでさっきの地稽古はああだった、こうだったと話し合っている少年少女の様子を見やって、ヴィオレッタはうんうんと頷きつつ、微笑んだ。


「仲良きことは美しきこと哉(かな)、というやつじゃな」


「里長(さとおさ)殿、そうじゃあねえです」


「くふふっ。分かっておるよ」


 八重蔵の見せたいこと、というか言いたいことは完全に理解した。


「あの齢(とし)のする戦い方ではないのぅ。アルもそうじゃが凛華の方もじゃ」


 独自(オリジナル)魔術『鎌鼬』。


 アルクスが『風切刃(ふうせつじん)』を弄り廻して独自にまで昇華させた術だ。


 三日月状の薄い刃を模した風を不規則に廻転させながら飛ばすというもの。


 散々っぱら鍵語表(けんごひょう)とにらめっこして、何度もやり直し(リテイク)を貰ってようやく完成したそれは、原型をほぼ留めていない。


 ヴィオレッタに「費用対効果が高く、拡張性に富む」と評された通り、累(かさね)ることで鞭(むち)のように連ねることも可能。


 そんなものを作る11歳など、そう居ない。


 が、凛華も大概だった。


 まさか属性魔力で剣を槍にしようなどとは。


 突撃時の空気抵抗を減らす為にやっているようだが、要らなくなったらアルクスの炎を利用して戦闘中に溶かしていた。


 あんな判断をする11歳もまた、そう居ない。


「そういうことです」


 八重蔵は重々しく首肯する。


 8~10歳になってようやく、


『魔力とは何ぞや?』


 と、教えてやるのが一般的。


 その後、数年間は魔法や魔力操作関連と戦闘術を独立させて鍛えに鍛え……


『じゃあ全部織り交ぜてみようか』


 と、なるのだ。


 この時点で、早くて13~15歳といったところだ。


 仮令(たとえ)戦闘感(センス)が良かったとしても、実戦というものはそんなに生易しいものではない。


 息は直(す)ぐに切れるし、魔力の操作も乱れる。


 だからこそ、きちんと分けて鍛えねばならないのだ。


 それを、この年齢で当たり前のように使い熟して戦っている2人の方が変なのである。


 勿論、魔力の扱いや魔術、剣術の練度は齢相応に甘い。


 しかし――


「あそこまで様(さま)になっておるとは思わなんだ」


 ヴィオレッタがズバリ言ってのける。


 そこなのだ。荒かろうが、無駄があろうが、ちゃんと形になっている。


 どちらかに集中することもなく、どちらも崩れているわけでもない。


「魔(・)力(・)に(・)振(・)り(・)廻(・)さ(・)れ(・)て(・)お(・)ら(・)ぬ(・)」


「ええ、そんで困っちまいまして」


「そうじゃろうな」


「と、まあ困ってるたぁ言いましたが、実際は先に進めても良いかどうかを迷ってる、っつうのが正確でしてね」


「”先”と言うと?」


「闘気でさァ」


「む、闘気じゃと? 些(いささ)か急ぎ過ぎやせぬか?」


 八重蔵の言葉に思わずヴィオレッタは驚いた。


「今直(います)ぐ……ってわけじゃあねえです、勿論。ただ近い内にそうなるだろうとは踏んでますぜ。アルなんかはそろそろ気付いちまいそうな気もしてますし」


「闘気に気付くと? 幾らアルでもさすがになかろう?」


 ヴィオレッタにとって彼は可愛くて優秀な愛弟子だ。


 しかし、いくら何でも一度も教えたことのない概念に気付くとは思えない。


 だが、八重蔵は首を横に振ってこう言う。


「分かりませんぜ? あいつぁ魔法が使えません」


「それは知っておるが……?」


 アルクスを動かした最初の原動力はおそらくそれだ。


 ヴィオレッタも当然把握している。


「だからこそ知識や技術の習得に余念がねえ。その内、『先生、魔力の使い方ってこれだけなんですか?』とか言い出しそうな気がしてんですよ」


 続けられたその言葉に……ヴィオレッタは一瞬沈黙。


 愛弟子の好奇心。そしてここ数年やる気を失わぬ意志の強い紅い瞳を思い出して、


「あー……ありっそーじゃのう」


 と、応じた。


「でしょう。それに凛華が最近【異相変(いしょうがえ)】教えろって煩(うるさ)くて煩くて。ま、アルが六道穿光流の初伝取ってから負けが増えたんで、焦ってるっつうのは分かるんですがね」


 八重蔵も肩を竦(すく)めてそんなことを言う。


「うぅむ……そうじゃの。ちょっと検討しておくか。しかし、やれやれじゃ。あやつらと来たら、里でも一番の期待の星じゃが一番の問題の種でもあるのぅ」


 ヴィオレッタは顎を擦(さす)ってそう評するのであった。



 * * *



 その後日。


 シルフィエーラの指導を行っている彼女の父ラファル、マルクガルムをしごいている彼の父マモン両名から八重蔵と似たようなことを言われ、ヴィオレッタは本格的に予定を繰り上げる算段をつけさせられることになる。


 どうやら「取り残されてたまるか」と奮起(ふんき)し続けるアルクスに、最も近い幼馴染達が著しく感化されてどんどん成長しているらしいのだ。


 それを見た当人が更に刺激を受け、突っ走ってしまうせいで相乗効果(そうじょうこうか)が生まれていた。


 それ自体は間違いなく好循環。


 しかし彼らの両親も経験のないことに戸惑ってしまっているとのことで、結局大人同士で話し合いをすることになる。


 のだが、まさかここまで早くそんな機会が訪れるとは、大魔導たるヴィオレッタでも予想できぬことであった。

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