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そのさん


そうして、手当てをした後このまま放置するのも駄目だろうと思い、近くにあるに洞窟に避難させておいた。


「ついた!これから毎日毎日ここまで来るとか本当にきつい!」


そう一人叫びながら、様子を見にきたローラ。手当して数日経つのに未だに目を覚ます気配の無い彼を心配しながら見る。


(何で、目覚まさないんだ?魔族と人では手当ての仕方違うのかな)


不思議に思いながら、怪我の様子を見る為近くに寄り手を伸ばす。これが慣れたもので初めは恐る恐るだったのに一切の遠慮がない。


(どうせ目を覚まさないなら手早く終わらせよ)


心の中で決めほとんど終わった頃、ふと顔を上げると


「……」

「!…うっわ」


目があった。その瞬間、即座に距離を取り様子を伺う。


「…………」


お互い黙り込み、呼吸の音だけがやけに聞こえる。


(起きた起きた起きた!え?どうすればいいの。え、素早く立ち去るべき?てか、いつ起きた?目覚ますの突然過ぎる!)


内心動揺していると、相手が動いた。


「あ!まだ、動かないほうが…」

「っ!!」


慌てて声を掛けるも遅かったようで、痛みに顔を歪めている。

その様子を見て、取り敢えず今の状況を教えてあげるべきか、逃げるべきか悩む。


(魔族。魔王。…怪我。手当て。……逃走?)


そうしている間に、復活したらしい魔族が話しかけてきた。


「…おい」

「…………」


取り敢えず、無視してみる。


「あんただよ、あんた」

「……あー。はい」

「ここはどこで、いつで、あんたは誰だ?」

「………」


すぐに、返事をした自分に軽くショックを受けながら魔族の質問に答える。


「ここは、森の中。今は夕方。私はローラです」

「……は?」


結果、すごく冷めた目で見られた。


(…え、なんで。質問に答えたのに。…目つきこわっ)


その後、軽く泣きそうになりながら改めて、魔族を見つけて今に至るまでについての説明をし、どうにか納得してもらった。


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