そのに
店から帰る途中、寄り道をする為にローラは山を目指していた。
「そろそろ目を覚ましたかな。一応、手当てはしたし屋根のある所まで運んだけど…」
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彼を見つけたのは、調合に必要な薬草を採りに山に入った時だ。
「ふんふふーん。らんららーん。たったらーん」
その日、ローラはいつものように変な歌と共に必要な薬草を採っていた。
「てってれーん。とぅとぅるるーん?」
…血の匂いを感じるまでは。
「……あー。…誰かいますかー?」
ローラはその匂いを認めた瞬間、それまでの雰囲気から一変して耳を澄ませ辺りを警戒する。
「…ちっ。…なら怪我人ですかー。…そもそも人じゃないですかー」
舌打ちをした後、匂いの濃い方へと少しずつ近寄りながら腰に忍ばせた短剣に触れる。
(攻撃的じゃないなら獣でも治療する。攻撃的なら人でも容赦しない)
「………あ」
そうして見たものは、人でも獣でもない魔族”らしき”生き物だった。
「…え?」
見つけたのが、普通の人ならこうはやらなかったかもしれない。だが、あいにく見つけたのは魔術師であるローラだ。
力のあるものだから感じ取れる魔力の気配がそれは人ではないと、魔族だと。ローラに教える。故に、彼女は困惑していた。
普通、魔族といえば黒髪赤眼のものが多い。
力があるもの程、その属性にそう瞳の色に変わるらしい。
だが、ローラが見つけた魔族は何故か髪が白かったのだ。
「…えーっと?魔族でいいのかな。…いや、でも髪が白?瞳の色は、わからないけど。…髪が白」
そうして戸惑っていると、その魔族がかすかに呻く様な声を出した。
「っ!!……びっくりした」
それ以降、動くことなく静かに息をする魔族を見てケガを確認したローラ。
「…と、血の匂いはこの人からか。……治療。手当て。うーん」
少しの間、迷ったあと攻撃的じゃ無いと自分に言い聞かせながら、手当てをする為に少しずつ近寄って行った。
「急に起きて攻撃とか無しだよー」
…若干、怯えながら。




