虚界書庫から来た悪魔は、知識を使うたび自分を失う

召喚陣に呼ばれたのは、虚無の図書館で万年を過ごした悪魔・アザゼル。学びは膨大、だが**“知識は通貨”となっており、術式を切るたび記憶が少しずつ抜け落ちる**。召喚者は学園最下位の平民少女リズ。貴族序列がすべてを支配する学園で、二人は〈契約〉を結ぶ――「私を高位に、あなたを“忘れない”方法へ」。
アザゼルの奥義**《一条置換》は、事象の前提を一つだけ**“別の条（アクシオム）”に置換する論理魔術。代償は自身の記憶ページ。
“使えば勝てる”“勝てば失う”。貴族政治、学園決闘、召喚連盟、王都監査……世界のルールと自分の喪失の綱引きが始まる。

知識＝通貨（Knowledge as Currency）
術式・策略の発動時に記憶のページが千切れる。重い術ほど削れる。千切れたページは虚界に落ち、敵が拾える可能性あり。

《一条置換（Axiom Substitution）》
“前提を一つだけ入れ替える”論理魔術。例：
〈この決闘の勝敗は“流血”で決まる〉→〈証明（ロジック）で決まる〉に置換。
置換は契約下でのみ有効、時間・範囲・代償が必須。

契約階梯
契約は**三層（意図／文言／運用）**で評価。**意図を裏切ると“背徳災”**が発生。

主要キャラ

アザゼル：虚界書庫の悪魔。外見は20代前半の青年。冷静皮肉屋。怖いのは忘却。

リズ・フォーン：平民出身の劣等生。計算が速く条文を読む天才。純粋な野心あり。

セレスティア・ドレイク：名門ドレイク家の令嬢。学園序列1位。意図と文言を分けて戦う策士。

学監“監査官”ノエル：王都監査院からの派遣。契約と倫理の番犬。

虚界司書：声だけの存在。千切れた記憶ページを集める。