表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生して女になりました。  作者: あち
女としての人生
3/3

第二の人生



(……やってもらうことってなんだよ)


(なに、簡単なことだ。千年経って世界がどう変わったのかを、貴様の目で確認してほしい)


(まあ、それは別にいいけど……理由を聞いても?)


(うむ……そうだな、この世界のことについて貴様は知る必要があるな)




 ーーヴァルハラは知っている限りの情報を俺に話してくれた。

 聞いた話によると、どうやら思っている以上に俺が転生した世界はめんどくさい状況のようだ。

 人間と魔物が存在している世界、人間は魔物を嫌い、魔物は人間を嫌う。

 しかも、さらにめんどくさいことに……人間と人間が争い、魔物と魔物が争うこともよくあるらしい。


(結構深刻な話だな。平和に仲良く暮らせないのか?)


(この世界の理念は弱肉強食だ。理不尽が飛び交うこの世界でそれは変えられん)


(へえ、そんなモンなのかね……)


(だが!その話は俺が封印されるまでの話。

もしかしたらこの千年で色々と変わってるかもしれん。まあ、淡い希望だがな)


 ヴァルハラは深刻そうな顔で俺に告げる。


(この空間から出たところで、俺の封印は解けたと世界に知れ渡り今は何もできん。

しかしな、平和ボケしていた貴様にとってこの世界は残酷なものだろう)


 まあそうだよな。俺は学校で習った程度で本当の戦争を知らないし、人が死ぬところだって見たことがない。


 さて、と言ってヴァルハラはさっきと打って変わって満面な笑みで俺を見る。


(そろそろ出るか。この世界を知ってもらうのは貴様が出てからでいい)


(まあ、そうだな。説明されたところで、見なきゃわからんしな)


(うむ。しかし、そんなに難しく考えることはない。貴様は貴様らしく生きればいいのだからな)


(ああ、そうするよ。色々教えてくれてありがとう……て、言ってもお前は俺の中にいるからわからないことはお前に聞くよ)


 ふ、そうだなと言ってヴァルハラは両手を前に差し出し空間を開ける。

 本当簡単に解けるんだな。これじゃこいつを封印した奴らは涙目だなと少し同情した。


 ここまで来るのに散々な目にあったな。


 ヴァルハラに言われ、この世界を確認すること以外俺のやることは決まっていない。

 実際、前世は満足するほどの人生を送っていた訳じゃないし、どうせ生き返るならこの世界で楽しく人生?を送りたい……悪魔だから人生と言うのかはわからないが。


(よし、封印を解いたしここを出る。貴様の中に入るが、その前に貴様の名前はなんと言うのだ?)


(ん?ああ、前世では佐藤三鶴っていう名前だったけど)


(うーむ、この世界でその名前はありえんな。……よし! これからお前はユリスと名乗るがいい!)


(ユリス、ね。いいな! 女になったから、名前が女っぽくなるのも仕方ないか)


(うむうむ!よしユリス、外の世界に出たら頼んだぞ)


(ああ、よろしくな。ヴァルハラ!)


 こうして信号無視の車に轢かれ、佐藤三鶴の人生は呆気なく終わった。

 気づいたら謎の空間にいて、目の前の悪魔……【ヴァルハラ】に出会い、体を貰い悪魔となり女になってしまった。

 人間としての佐藤三鶴は死に、悪魔として第二の人生をユリスとして生きる。


 俺がどうしてこの世界に転生されたのかはヴァルハラも俺も、それは誰に聞いてもわからないだろう。

 これからの目標もないが、まあ平和に生きれたらいいなって至極平凡な考えをしているが、この世界でこれから起こる出来事に巻き込まれることを、俺はまだ知る由もなかった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ