第7話「宇宙艦隊戦」
宇宙は、戦場になった。
軌道都市ユグドラシルの外宙域。そこには今、人類艦隊とヴォイドスウォームの大群が衝突していた。
銀河防衛機構の戦艦が次々と前進する。
全長二キロ級の主力戦艦。
その数、およそ五十隻。
司令艦「アルゴス」の艦橋で、司令官は静かに言った。
「艦隊戦闘隊形。」
オペレーターが答える。
「第一艦隊、第二艦隊、展開完了!」
司令官が手を下ろす。
「全艦、砲撃開始。」
次の瞬間。
宇宙が光った。
無数のビーム砲、粒子砲、ミサイルが一斉に発射される。
その光の嵐が、ヴォイドスウォームの群れへと突き刺さった。
爆発。
衝撃波。
黒い敵の群れがいくつも消滅する。
しかし――
敵の数は減らない。
むしろ増えているように見えた。
オペレーターが叫ぶ。
「敵増援!」
「ワープ裂け目さらに出現!」
司令官が低く言う。
「予想以上だな……。」
その頃、最前線。
GF部隊は敵の群れの中に突入していた。
「ORION、砲撃ライン確保!」
GF-02 ORIONが巨大砲を展開する。
長距離重力加速砲。
発射。
光の柱が宇宙を貫く。
敵がまとめて消滅する。
その横を、赤黒い影が駆け抜ける。
GF-03 VEGA。
レイの声。
「近接戦闘は任せろ。」
VEGAが高速回転。
エネルギーブレードで敵を切り裂いていく。
その背後で。
巨大な盾が展開される。
GF-04 ALTAIR。
「防御ライン展開。」
重力シールドが広がる。
敵の攻撃を受け止める。
そして後方。
GF-05 DENEBが電子戦を展開。
「敵の重力通信をジャミング!」
「群れの動きが乱れてる!」
その中央で。
青い光が閃いた。
GF-01 NOVA。
ソラが叫ぶ。
「いくよ!!」
NOVAが重力加速。
通常の機体ではありえない速度で敵の群れを突き抜ける。
拳に重力を集中。
「重力パンチ!」
一撃。
敵が爆散する。
ソラは笑った。
「これ楽しい!」
通信にレイの冷たい声。
「戦場を遊び場にするな。」
「えー?」
そのとき。
DENEBの声が緊張する。
「待って……」
「大きな重力反応……」
戦場の奥。
ヴォイドスウォームの群れが、ゆっくりと左右に割れていく。
まるで何かを迎えるように。
そこから現れたのは――
巨大な影。
全長十キロ以上。
惑星の破片のような体。
観測AIが震える。
《新規個体確認》
《クラス判定》
《コロッサス級》
ソラが呟く。
「……え?」
レイも沈黙した。
司令艦アルゴスの艦橋で、司令官が立ち上がる。
「まさか……」
「こんな前線に……」
巨大な敵が、ゆっくりと動く。
その中心が赤く光った。
オペレーターが絶叫する。
「超高エネルギー反応!!」
「目標――」
「軌道都市ユグドラシル!!」
ソラが叫ぶ。
「まずい!!」
レイが言う。
「止めるぞ。」
しかし。
次の瞬間。
コロッサス級の攻撃が発射された。
黒い光。
それはまるで――
小さな恒星の爆発のようだった。
宇宙戦争は
さらに激しくなる。




