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トップを越えろ!2  作者: たむ


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第65話「人類の敗北」

銀河は、支えきれなかった。


青い重力線が一本ずつ切れていく。

星系が消え、艦隊が沈黙し、防衛線が崩れていく。


COSMOSは立っていた。


だが、その巨体は傷だらけだった。


DENEBの声が震える。


「銀河リンク、維持不能……!」


ミナトが叫ぶ。


「COSMOS炉心、限界だ!」


レイが言う。


「ソラ、撤退しろ。」


ソラは前を見たまま答える。


「嫌だ。」


VOID ARCHITECTの影が銀河を覆う。


それはもう敵ではない。


天災でもない。


終わりそのものだった。


COSMOSが最後の拳を放つ。


青い光が黒い影に届く。


だが、砕けた。


何も変えられなかった。


その瞬間。


銀河外縁防衛線が完全に崩壊した。


艦隊の光が消える。


SPICA部隊の反応が次々と途絶える。


守っていた惑星の空に、黒い波が降る。


ソラは叫んだ。


「やめて!!」


だが届かない。


VOID ARCHITECTは告げる。


《継続不能》


《現宇宙、修正失敗》


《終焉工程、続行》


COSMOSの膝が落ちる。


銀河の中心で、青い巨神が崩れた。


沈黙。


ソラは、白い内部空間で一人立っていた。


周囲の光は少ない。


繋がっていた人々の声が、遠くなっている。


「……負けた?」


自分で言って、理解した。


負けたのだ。


人類は総力を尽くした。

銀河を背負った。

創造主へ届いた。


それでも、足りなかった。


レイの声が聞こえる。


「ソラ。」


弱い声だった。


「まだ終わっていない。」


ソラは涙をこぼした。


「でも……みんなが……」


レイは言う。


「だから終わらせるな。」


そのとき。


NOVA核の奥で、古い扉が開く。


前宇宙から封印されていた最後の設計。


GF-Ω INFINITY。


ミナトの声が震える。


「Ω計画を起動するしかない。」


司令官が沈黙の後、言った。


「承認する。」


ソラは顔を上げる。


「INFINITY……」


それは希望ではない。


禁忌。


宇宙創生炉を直接開放する神機。


銀河を救う力を持つ。


同時に、宇宙を終わらせる力も持つ。


VOID ARCHITECTが迫る。


COSMOSはもう動けない。


人類は敗北した。


だが。


敗北しても、終わりではない。


ソラは涙を拭いた。


「……負けたなら。」


ゆっくり立ち上がる。


「次は、負けた先へ行く。」


NOVA核が燃える。


青い光の奥に、無限の黒が開く。


GF-Ω INFINITY。


封印解除。

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