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トップを越えろ!2  作者: たむ


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第57話「銀河艦隊戦」

COSMOSが黒い門へ突入した瞬間。


銀河外縁に残された人類艦隊は、創造主の軍勢と正面から向き合うことになった。


VOID ARCHITECTの裂け目から、さらに無数のヴォイドが溢れ出す。


リヴァイアサン級。

コロッサス級。

タイタン級。

VOID-GF量産型。


そして、星系そのものを削る黒い波。


司令艦アルゴスの艦橋で、司令官は静かに命じた。


「COSMOSが戻るまで、ここを死守する。」


オペレーターが叫ぶ。


「敵数、さらに増加!」


「防衛線、維持限界まで二十三分!」


司令官は答えた。


「二十三分ではない。」


「戻るまでだ。」


全艦隊が展開する。


戦艦。

巡洋艦。

補給艦。

民間改装艦。

量産型GF部隊。


銀河のあらゆる場所から集まった光が、黒い海に向かって砲撃を開始した。


SPICA部隊が前へ出る。


「第一防衛線、突撃!」


青い量産機が群れとなり、VOID-GFとぶつかる。


装甲が砕ける。


炉心が軋む。


それでも、彼らは退かない。


新世代GF ARES が黒い人型ヴォイドを切り裂く。


ZEUS が巨大砲でタイタン級を撃ち抜く。


CRONUS が星系規模の盾を張り、艦隊を守る。


MNEMOSYNE が消される記録を固定し、仲間の存在を繋ぎ止める。


銀河全域が、ひとつの艦隊になっていた。


その頃。


黒い門の内部。


COSMOSは、VOID ARCHITECTの中を進んでいた。


そこは宇宙ではない。


無数の終わった宇宙の記録が漂う、巨大な墓場。


ソラは息を呑む。


「……全部、滅びた宇宙?」


レイが答える。


「記録として保存されている。」


ミナトの声が震える。


「ここは……創造主の記憶庫だ。」


周囲には、無数の光景が流れていた。


星を歌で動かす文明。

銀河を庭のように育てた種族。

時間を折り畳んだ生命。

そして、そのすべての終わり。


ソラは拳を握る。


「こんなに終わらせてきたんだ。」


だがその声には、怒りだけではない。


悲しみもあった。


VOID ARCHITECTは、ただ破壊しているのではない。


すべてを覚えている。


失敗した宇宙も。

滅びた文明も。

届かなかった願いも。


レイが言う。


「同情するのか。」


ソラは首を振る。


「しない。」


少し間。


「でも、見なかったことにはしない。」


その瞬間。


記憶庫の奥から、巨大な艦隊が現れた。


それはヴォイドではない。


滅びた文明の兵器記録を再現したもの。


星を裂く艦。

時間を撃つ砲台。

銀河腕ほどの巨大戦艦。


DENEBが叫ぶ。


「敵、記録兵器を実体化!」


ミナトが叫ぶ。


「過去に滅ぼした文明の兵器を使ってくる気か!」


ソラは前を睨む。


「ひどいね。」


COSMOSが拳を握る。


「でも、負けない。」


外では人類艦隊。


内では滅びた宇宙の艦隊。


二つの艦隊戦が、同時に始まる。


COSMOSが突撃する。


銀河外側の記憶空間で、巨神は無数の古代艦隊へ拳を叩き込んだ。


外宇宙では、人類艦隊がヴォイドの波を受け止める。


司令官が叫ぶ。


「全艦、撃ち続けろ!」


ソラが叫ぶ。


「COSMOS、突破する!」


二つの戦場。


一つの目的。


創造主の中枢へ辿り着くこと。


銀河艦隊戦は、まだ始まったばかりだった。

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