表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トップを越えろ!2  作者: たむ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/24

第5話「リヴァイアサン」

宇宙が、ゆっくりと裂けていく。


黒い亀裂の向こうから現れたのは、これまでの敵とは比べものにならない巨体だった。


全長――約五キロ。


まるで小惑星の塊のような姿。表面は黒い結晶構造で覆われ、ところどころに赤い光が脈動している。


観測AIが警告を発する。


《ヴォイドスウォーム確認》


《クラス判定:リヴァイアサン級》


管制室が凍りつく。


「リヴァイアサン級だと……」


「こんな早く出るはずがない!」


司令官が怒鳴る。


「GF部隊を全機出せ!!」


だが、間に合わない。


そこにいるのは――


二機だけ。


GF-01 NOVA

GF-03 VEGA


宇宙空間で並んだ二つの巨人。


コクピットの中で、ソラは巨大な敵を見上げていた。


「……でか。」


隣でレイが静かに言う。


「通常戦力では撃破不可能。」


「撤退すべきだ。」


ソラは少し考えた。


「でもさ。」


「逃げたら、あれ街に行くよね?」


リヴァイアサンの進行方向。


その先には――


軌道都市ユグドラシル。


人口三百万人。


レイが沈黙する。


そして言った。


「……そうだ。」


ソラは笑った。


「じゃあ戦うしかないじゃん。」


レイがため息をつく。


「君は本当に無茶だな。」


「よく言われる!」


その瞬間。


リヴァイアサンが動いた。


巨大な触手状構造が伸びる。


空間が歪む。


管制が叫ぶ。


「重力兵器!!」


黒い衝撃波が広がる。


ソラが操縦桿を握る。


「来るよ!」


NOVAが動く。


重力を踏み込む。


一瞬で横へ回避。


VEGAも高速移動。


衝撃波が背後を通過する。


だが次の瞬間――


敵の中心が赤く光った。


レイの声が鋭くなる。


「まずい。」


巨大な重力場が形成される。


観測AIが告げる。


《重力圧縮》


《ブラックホール生成反応》


ソラが目を丸くする。


「え!?」


「ブラックホール!?」


レイが叫ぶ。


「止めるぞ!」


VEGAが突進する。


高速格闘。


だが――


巨大すぎる。


攻撃がほとんど効かない。


ソラが言う。


「これ普通にやったら無理だよね?」


レイが短く答える。


「当然だ。」


一瞬の沈黙。


ソラが笑った。


「じゃあさ。」


「普通じゃないやり方で行こう。」


NOVAの重力炉が唸る。


青い光が広がる。


レイが驚く。


「何をする気だ?」


ソラは言う。


「この機体。」


「重力を操れるんだよね?」


「だったら――」


操縦桿を強く押す。


「ブラックホールも押し返せるんじゃない?」


NOVAの背部フィンが全展開。


重力場が広がる。


宇宙が歪む。


AIが警告する。


《出力限界接近》


《重力炉暴走の危険》


だがソラは止まらない。


「いけ!」


NOVAの周囲に巨大な重力波が発生する。


ブラックホール形成が乱れる。


リヴァイアサンの攻撃が崩れる。


管制室が騒然となる。


「重力干渉!?」


「ブラックホール生成が停止!」


レイが小さく呟く。


「……馬鹿な。」


ソラが叫ぶ。


「今だよ!」


VEGAの目が光る。


レイが操縦桿を押し込む。


「了解。」


VEGAが突進。


高速回転。


エネルギーブレードが展開。


そして――


コアを貫く。


リヴァイアサンが震える。


巨大な体が崩壊を始める。


爆発。


光が宇宙に広がる。


沈黙。


しばらくして。


レイが言った。


「……倒した。」


ソラが笑う。


「やったね!」


レイは少しだけ笑った。


「……ああ。」


そのとき。


観測員の声が震える。


「新しい反応……」


「ワープゲート多数!」


宇宙の彼方で。


空間が次々と裂けていく。


そこから現れる影。


数十。


いや――


数百。


ヴォイドスウォーム艦隊。


ソラが呟く。


「……え。」


レイが低く言う。


「これは……」


「戦争だ。」


宇宙戦争が始まる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ