表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トップを越えろ!2  作者: たむ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/60

第48話「リヴァイアサン群」

銀河外縁は、黒い海になっていた。


VOID ARCHITECTの亀裂から吐き出された無数の影。

そのひとつひとつが、かつて人類を絶望させた巨大個体――


リヴァイアサン級。


だが今、現れた数は一体でも十体でもない。


数千。


いや、数万。


銀河の闇が、怪物の群れで埋め尽くされていた。


DENEBの声が震える。


「リヴァイアサン級、増加中!」


「敵数、推定不能!」


司令艦アルゴスの艦橋で、司令官が命じる。


「艦隊を三層防御に分けろ。」


「第一層は足止め、第二層は砲撃、第三層はCOSMOSの進路を守れ。」


ソラはCOSMOSの中で、前方の黒い群れを見つめていた。


「……多すぎるね。」


レイが言う。


「怖いか。」


ソラは少し笑った。


「うん。」


「でも、止まらない。」


COSMOSが突撃する。


全高八百メートルの巨神でさえ、リヴァイアサン群の中では小さく見えた。


一体が迫る。


惑星片のような顎が開く。


ソラは叫ぶ。


「どいて!!」


COSMOSの拳が青く輝く。


重力衝撃。


リヴァイアサンの巨体が歪み、真横へ弾き飛ばされる。


そこへ艦隊砲撃が集中し、黒い巨体が爆散した。


だが、次が来る。


その次も。


無数に。


レイがVEGA由来の制御でCOSMOSの脚部機動を担当する。


「右、三体。」


ソラが応える。


「見えてる!」


COSMOSが回転。


重力翼が刃となり、三体のリヴァイアサンをまとめて切り裂く。


ORIONの砲撃炉が開く。


巨大な光が走り、群れの中心に穴を開ける。


ALTAIRの防御場が背後の艦隊を守る。


DENEBの観測炉が敵の命令波を乱す。


五機が一つになったCOSMOSは強かった。


だが、敵は減らない。


VOID ARCHITECTの亀裂から、なおも群れが溢れてくる。


ミナトが叫ぶ。


「このままじゃ消耗する!」


「COSMOSの炉心同期が持たない!」


ソラは前を睨む。


「じゃあ、一気に抜ける。」


レイが問う。


「敵群の中心へ行く気か。」


「うん。」


「そこに、出入口がある。」


リヴァイアサン群の奥。


VOID ARCHITECTへ通じる黒い亀裂。


そこが、敵の供給源。


そこを閉じなければ、戦争は終わらない。


司令官が通信を入れる。


「COSMOSの進路を開く。」


「全艦、突撃支援!」


人類艦隊が前へ出る。


無数の砲火が、黒い群れに道を刻む。


戦艦が沈む。


船団が消える。


それでも光は前へ進む。


ソラは小さく呟いた。


「ありがとう。」


そして叫ぶ。


「COSMOS、全力突破!!」


青い重力が爆発する。


COSMOSは銀河外縁の闇を突き破る。


リヴァイアサンの群れが押し寄せる。


一体を殴り、二体を裂き、三体を弾き飛ばす。


それでも足りない。


黒い巨体がCOSMOSへ絡みつく。


装甲が軋む。


レイが叫ぶ。


「拘束された!」


ソラは歯を食いしばる。


「まだ!」


NOVA核が光る。


人類艦隊の砲撃が背後から重なる。


COSMOSの全身に、無数の光が集まる。


ソラは叫んだ。


「トップ・グラビティ――」


一瞬、宇宙が静止する。


「ブレイク!!」


COSMOSの全身から超重力波が放たれる。


絡みついたリヴァイアサン群が、一斉に砕け散る。


銀河外縁に巨大な空白が生まれた。


その先に――


黒い亀裂。


VOID ARCHITECTへの門。


ソラが笑う。


「見えた。」


レイが言う。


「突入するぞ。」


だが、その瞬間。


亀裂の奥から、巨大な腕のような構造体が現れた。


リヴァイアサンではない。


コロッサスでもない。


VOID ARCHITECT本体の一部。


それが、COSMOSを迎え撃つように動く。


DENEBが叫ぶ。


「本体構造、接近!」


「サイズ……計測不能!」


ソラは操縦桿を握りしめた。


「いいよ。」


「門番ってわけだね。」


COSMOSの目が光る。


リヴァイアサン群を突破した先に待っていたのは、創造主の腕。


人類はついに、VOID ARCHITECT本体へ触れようとしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ