第13話「惑星砲」
宇宙が、ゆっくりと歪んでいた。
ベヒモス級の中心部。
巨大な赤い光が膨張していく。まるで小さな恒星が生まれようとしているかのようだった。
DENEBのパイロットが叫ぶ。
「重力収束反応!」
「これは……!」
計測データが急激に跳ね上がる。
司令室の観測官が青ざめた。
「エネルギー量……」
「都市破壊レベルを超えている!」
司令官が低く呟く。
「違う。」
「惑星破壊級だ。」
その頃、最前線。
GF部隊の五機は、ベヒモス級を見上げていた。
巨大な赤い光が膨らむ。
ソラが呟く。
「……あれ撃たれたら。」
レイが答える。
「ユグドラシルは消える。」
沈黙。
ソラが笑った。
「じゃあ止めないとね。」
ORIONのパイロットが言う。
「距離二万キロ。」
「砲撃は間に合わない。」
ALTAIRが防御シールドを展開する。
「防御も不可能だ。」
DENEBが叫ぶ。
「発射まで……15秒!」
レイが決断する。
「コアを破壊する。」
「それしかない。」
ソラが言う。
「了解!」
NOVAが重力加速。
青い光が宇宙を走る。
VEGAも同時に加速。
赤い閃光。
二機がベヒモス級へ突撃する。
だが。
敵の表面が開く。
無数の砲門。
重力砲が一斉に発射される。
宇宙が光る。
ソラが叫ぶ。
「うわっ!」
NOVAが回避。
重力機動。
だが弾幕が多すぎる。
VEGAが言う。
「突破できない!」
そのとき。
後方から声が響く。
「道を作る。」
ORIONだった。
巨大砲が展開する。
「重力加速砲――」
「発射。」
光の柱。
敵の装甲を貫く。
一瞬だけ、防御が崩れる。
レイが叫ぶ。
「今だ!」
VEGAが突入。
エネルギーブレード。
敵装甲を切り裂く。
ソラも続く。
NOVAがコアへ接近する。
だが。
その瞬間。
ベヒモス級の中心が完全に光った。
DENEBが絶叫する。
「発射!!」
巨大な赤い光が放たれる。
惑星砲。
宇宙が震える。
ソラが叫ぶ。
「間に合わない!」
レイが言う。
「ソラ!」
NOVAのコアが輝く。
ソラの目が光る。
「……まだ。」
操縦桿を強く握る。
「まだ終わってない!」
NOVAの重力炉が暴走する。
青い光が爆発する。
AIが警告する。
《危険》
《重力炉出力――》
《限界突破》
ソラが叫ぶ。
「NOVA!!」
青い重力波が広がる。
そして――
宇宙戦場の重力が
一瞬止まった。
レイが呟く。
「……何をした。」
ソラが言う。
「止める。」
「宇宙ごと。」
青い重力波が惑星砲へ衝突する。
二つの力がぶつかる。
宇宙が崩れそうなほどの衝撃。
そして――
爆発。
光が宇宙を包む。
誰もまだ知らない。
この瞬間が。
NOVAの本当の力の始まりだったことを。




