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服は溢れ、プラダは遠ざかった

作者:福山蓮
最終エピソード掲載日:2026/10/11
ーーーユニクロ4兆円時代に、ファッションは何を失いつつあるのかーーー

服はあふれている。

けれど、著者の私が心から憧れる服はなぜこんなにも遠くなってしまったのだろう。

かつてプラダ、マルニ、ジル・サンダー、バレンシアガ、ドリス・ヴァン・ノッテンに夢中になり、アントワープの六人衆を追いかけた私。

あの頃よりも収入は増えた。それなのに、今では同じようにファッションを楽しむこと自体が難しい世の中に。

一方、UNIQLO/ファーストリテイリングの年間売上は約4兆円に迫り、国内衣料品市場はかつての規模から大きく縮小した。

大量生産、価格競争、ラグジュアリーブランドの高価格化、そして拡大するヴィンテージ市場。

数字と自身の経験から、ファッション産業の変化と、美しい服が失われていくかもしれない未来を考える。

これは、懐古趣味だけの話ではない。

できることなら、今を生きる若者に、あの感動を知ってもらい、
富裕層だけではなく、もう一度一般層が、憧れ、楽しめるハイブランドの本来の良さをその身で体験してもらいたい。

かつて子供だった私が、全身で鳥肌つほど感動してその世界に夢を見たように。

――服を愛した一人の大人による、少し辛辣なファッション産業論。
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