永久の記憶
久しぶりの連載です。
更新は不定期予定。
この話はギャルゲーみたいにヒロインごとに章が別れて、それぞれの物語の予定です。
まずはプロローグ。
『いいかい坊っちゃん、恋っていうのは、外側からみるのが一番面白い。』
『こい』ってなあに?
『あー。まだよくわからないか。あれだ。お前の父ちゃんと母ちゃんが仲いいだろ?』
うん。おねえちゃんが『えいえんのバカップル』ってよんでる。
『ほんとにラブラブだよな・・・。』
ねえねえ。それで?
『ああ。ようするにだ。お前の父ちゃんと母ちゃんみたいに男と女で仲よくて、家族になるために必要な気持ちのことだよ。』
?????
『はは・・・まあ、無理に理解はしなくていいよ。恋ってのは色んな形があるからな。』
わかんないよー。
『お前も大人になればわかるよ。・・・いや、案外もう少しすればわかるか?なあ、坊っちゃんは特別に仲いい女の子いるか?』
おとなりのりんちゃんとなかよしだよ。
『あー。あの・・・まあ、あれで例えるのはなんだが、お前はりんちゃんと一緒にいるのと他の女の子と一緒にいるのとで何か違う気持ちになるか?』
うん?りんちゃんとほかのおんなのこはちがうよね?
『あー。まあ、そうだが。例えばりんちゃんといるときは胸がドキドキするとか、他の女の子のときはそうじゃないとかないのか?』
うーん。わからないよ。りんちゃんとはいつもいっしょだよ?
『まあ、そのうちわかるよ。こればっかりは他人に聞いてもな。まあ、どうしても知りたきゃ父ちゃんと母ちゃんあたりに聞け。ただ、りんちゃんには聞かないほうがいい。』
どうしてりんちゃんだとだめなの?
『あれはヤバイ・・・じゃなくて、ほら、あれだよ。その・・・大人のほうが詳しいから。』
そうなんだー。
『まあ、とにかく恋ってのは自分のものより他人のもののほうが面白いって覚えておけ。特に恋した人間てのは輝くからな。面白いぞー。』
へー。わかった。
ーーーこれが、僕のもっとも強く印象に残る記憶だーーー