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王太子殿下、その婚約破棄、ご両親には通しましたか?――前世で三人を育てた公爵令嬢は、社交界の恋愛騒動を段取りからやり直します

作者:他力本願寺
最新エピソード掲載日:2026/08/20
「クラリッサ・アルヴェイン! 僕は今この場をもって、君との婚約を破棄する!」

王宮の大夜会で、王太子から公開婚約破棄を言い渡された公爵令嬢クラリッサ。
その瞬間、彼女の脳裏へ蘇ったのは、三人の子を育て上げた四十九年分の前世の記憶だった。

泣くより先に、確認しなければならないことがある。

「ジュリアン殿下。そのお話、ご両親には通してありますの?」

国王にも王妃にも、双方の家にも話を通していない。しかも王太子が「真実の愛」の相手に選んだ男爵令嬢は、彼を好きでも王太子妃になりたいとは一度も言っていなかった。

宣言は無効。王太子には仮処分。
クラリッサは三か月後の正式審議まで、自分の名誉を取り戻すため、社交季の仕事をやり遂げると決める。

ドレス被り、勘違い求婚、白い結婚、偽装駆け落ち、政略結婚――次々起きる恋愛騒動を、生活感と段取りで仕切り直していくクラリッサ。そんな彼女を、王弟で王室調停官のレオナールだけは、未来の王妃でも守るべき令嬢でもなく、一人の女性として扱ってくれる。

けれど、助けたいという善意は、いつしか他人の人生を決める力へ変わっていた。

「あなたは、私のお母様ではありません」

正しさだけでは人を救えない。
それでも失敗から逃げず、選ぶ権利を本人へ返していく、大人の異世界恋愛。

※全40話完結。王太子との復縁はありません。
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