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君といきたい ー不要品AIと小さなフクロウの旅ー  作者: yunimituki
第7章ー世界の裏側ー

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第7章-109 ガイvsリュウ

僕は病院のベッドの上で目を覚ました。


その場は広く、見覚えがあった。


「ここ……見覚えがある。

確か、ガイさんと、セキさんの病室……?」


ぼんやりとした頭であたりを見渡していると、声がかかった。


「よく覚えてたな。」


振り返ると、腕に包帯を巻いたガイがソファーに座っていた。


片手で金属のバネを握ったり、離したりを繰り返している。


「ガ……ガイさん?」


身震いをする僕にガイはため息をついた。


「お前さんは俺に会う度に震える。

そろそろ慣れたらどうだ?」


「ご……ごめんなさい。」


「謝るな。拘束したりはしない。

コウ様から、お前を見ていろと言われただけだ。」


ガイはバネをテーブルに乗せると、僕のベッドの上に腰掛けた。


思わず体が震えた。


「だから、ビクつくなと言ってるだろうに。」


「う……うん。」


僕は布団の裾をギュッと掴んだ。顔が隠れるくらい引き寄せる。


ガイはもう一度深いため息をついた。


「まったく、俺はなんでこんな子供に脅威を感じていたのか、バカらしくなってくる。

しかし、コウ様とセキ様に注目されているのも事実……本当にお前さんは奇妙だよ。」


ガイは包帯が巻いてある腕をさすった。

布団の裾からガイを見る。


「腕、動くの?」


ガイは腕をさする手を止め、まじまじと僕を見た。


「なんだ?俺が心配なのか?」


僕は小さく頷いた。


頷くと同時に、病室の扉が勢いよく開かれた。


「なんだ!?」


ガイが扉の方を見る。

僕も驚いて扉を見た。


リュウだった。


「おっ!ゼロユイ発見!!」


リュウは嬉しそうに僕に近づいてきた。

僕はさらに布団を引き寄せる。


ガイが立ち上がった。


「お前……公開処刑後に、あの少女と一緒にいた御者だな。


俺の部下達を気絶させたあげく、病室に勝手に入ってくるなど、無礼にもほどがある!


とっとと出ていけ!!」


ガイの目は吊り上がり、鬼のような形相だ。

だが、リュウは嬉しそうに笑った。


「あれ?私の活躍、見てくれてたんですか?

俺の部下って事は、私が倒した警備隊の先輩さんですかね?

あんたの後輩さん、弱すぎですって!!」


「みくびるな!俺は警備隊長だ!!

それに、お前が倒した者たちは若手にすぎん!!」


リュウはおどけたように話した。


「いやはや、隊長さんでしたか。

でも、そもそも私はお嬢に頼まれて処刑会場に行っただけですし、お嬢の護衛として気絶させただけですよ。


今はゼロユイを連れに来ただけの、従順な雑用係ですよ。」


「ふざけるな!!」


ガイはリュウの肩を掴もうと手を伸ばした。


だが、リュウはヒラリとかわし、ガイに足払いを仕掛けた。


ガイの体が一瞬ぐらつく。


「負けるか!」


ガイはすぐに体勢を立て直し、リュウの膝目掛けて蹴りを放った。


リュウは後ろに強く飛び、ガイの足は膝を掠めただけだった。


しばらく2人の荒い息の音がした。

リュウは呼吸を整え、わざとらしく手を上げた。


「降参!降参!!


腕を怪我してその動き。

しかも、入院で体力が落ちてる筈なのに……。


隊長ってすごいや!!

私も体術には自信あるんですけどね。


こりゃダメだ。」


声を上げて笑うリュウに、ガイは舌打ちをし、包帯が巻かれた腕をしっかりと押さえていた。

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