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栄華を極めた筈の愛の王国の没落記

あらすじ
王国滅亡の日。
敗戦国となった王都の中央広場で、一人の少女が処刑台へと連れて行かれていた。

その名はセレスティア・フォン・アルヴェイン。

王太子を惑わせ、帝国へ機密を流し続けた売国奴。王国崩壊の元凶として、すべての憎悪を背負わされた“悪女”だった。

民衆の罵声と石礫を浴びながらも、セレスティアは一切の弁明をしない。むしろ自らの罪を認め、この国を滅ぼしたことに後悔はないと言い切る。

その理由はただ一つ。

かつて王家が「真実の愛」の名の下に切り捨てた、一人の無実の公爵令嬢……彼女の母の存在だった。

王国中が美談に酔いしれる裏で、冤罪を着せられた母はすべてを失い、忘れ去られた。誰も救わず、誰も真実を語らなかった。母は最後まで国を恨まなかったが、娘であるセレスティアだけは違った。

愛する母を見捨てた国を。
見て見ぬ振りをした貴族たちを。
美談を信じ続けた民衆を。

彼女は決して許せなかった。

やがてセレスティアは帝国皇太子カイルと密約を交わし、王国の全てを差し出す。軍事機密、貴族社会の内情、権力構造……ありとあらゆる情報を帝国へ渡し、その代償として大切な人々の命だけを守り抜いた。

そして王国は滅んだ。

それでも彼女自身は救われない。多くの人々を破滅へ追い込んだ罪を誰より理解していたからだ。だからこそ、自ら望んで処刑台へ上がる。

最後まで彼女を止めようとしたのは、敵国の皇太子カイルだけだった。しかしセレスティアの決意は揺るがない。

「お母さまを見捨てたこの国を、この地図から消し去ることができたこと……私、とても満足しておりますの」

そう言い残し、少女は微笑む。

処刑の瞬間、彼女が願ったのは復讐でも栄光でもない。

ただ、来世では母と穏やかに暮らしたい
……それだけだった。

これは、一人の少女が愛する母のために国を滅ぼし、“稀代の悪女”として歴史に名を刻むまでの物語。
Nコード
N7545MG
作者名
ふーわ
キーワード
残酷な描写あり HJ大賞7 BWK大賞1 BK小説大賞2 集英社小説大賞7 ダーク 女主人公 悲恋 悪役令嬢 復讐
ジャンル
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
掲載日
2026年 06月03日 09時43分
最新掲載日
2026年 06月15日 13時59分
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文字数
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