- あらすじ
- 雨は、今日も降っている。
長く降り続く雨によって、日本の多くが水に沈んだ世界。
それでも人々は働き、学校へ通い、恋をして、家族と暮らしている。
テレビでは今日も「カエル天気予報」が流れていた。
札幌で暮らす十三歳の少女、莉莉(りーりー)にとっても、それはごく普通の日常だった。
学校へ行って、友達と話して、母親にからかわれて、ときどき大じじいのいる療養所へ遊びに行く。
そして莉莉には、雨を曲げたり、弱めたりする「カエル術」が使える。
本人にとっては、たいしたことではない。
雨も、水没した街も、カエル術も、生まれたときからそこにあるのだから。
けれど、八十歳の大じじいだけは違った。
八十一歳になっても忙しく動き回る妻。
百二歳になっても生きている母。
そして、ときどき自分をからかいに来る、ひ孫の莉莉。
そんな家族と暮らしながら、彼には誰にも話していない記憶があった。
この世界とは違う世界を、生きた記憶。
それでも、この世界は悪くないと思っていた。
家族がいる。
莉莉がいる。
雨くらい降っていたっていい。
だから今度こそ、余計なことはしない方がいい。
そう思っていた。
テレビの中のカエルが、見たこともないほど深い赤色に変わるまでは。 - Nコード
- N0722MS
- 作者名
- 美濃 陽介
- キーワード
- 残酷な描写あり シリアス 男主人公 女主人公 現代 未来 群像劇 パラレルワールド ディストピア 終末世界 家族 少女 災害 特殊能力 日常
- ジャンル
- 空想科学〔SF〕
- 掲載日
- 2026年 09月05日 12時05分
- 最新掲載日
- 2026年 09月23日 04時58分
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連載(全25エピソード)
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空想科学〔SF〕
雨は、今日も降っている。
長く降り続く雨によって、日本の多くが水に沈んだ世界。
それでも人々は働き、学校へ通い、恋をして、家族と暮らしている。
テレビでは今日も「カエル天気予報」が流れていた。
札幌で暮らす十三歳の//
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