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第二章 消えた勤務日誌
翌朝。
佐伯は勤務日誌を開いた。
昨夜の記録を書こうとした。
ところが。
「……なんだ、これ」
午前二時十三分。
そこに、文字が書かれていた。
《巡回中、警察官一名失踪》
佐伯は眉をひそめる。
自分は失踪していない。
昨夜もずっと駐在所にいた。
誰が書いた?
ページをめくる。
さらに奇妙なことが分かった。
同じ文章が、十年前のページにもあった。
二十年前にも。
三十年前にも。
すべて同じ時刻。
午前二時十三分。
そして、その翌日の勤務欄には必ず一人分の名前が消えていた。
「……まさか」
佐伯は過去の勤務表を調べ始めた。
三十年前。
駐在員――田村誠。
その名前だけが、途中から消えていた。




