404 ―匿名者からのEVIDENCE―
最新エピソード掲載日:2026/10/09
警視庁に、一通の匿名メールが届いた。
そこには、長年未解決となっていた殺人事件について、警察が把握していない情報が記されていた。
当初は悪質ないたずらだと思われていた。しかし、捜査員たちが内容を精査すると、情報には無視できない信憑性があることが判明する。
一体、誰が送ってきたのか。
警察は差出人の特定を試みる。しかし、メールに記載された参照先へアクセスすると、画面には「404 Not Found」の文字が表示された。
その後も匿名の情報提供は続いたが、送信者の正体は一向に掴めなかった。
やがて捜査員たちは、その謎の情報提供者を、いつしかこう呼ぶようになる。
「404」
警察が未解決事件の真相に迫る一方、東京都内の高層マンションでは、一人の青年がパソコンの画面を見つめていた。
彼こそが、警察の呼ぶ「404」だった。
幼い頃、青年は両親を亡くしていた。
警察が下した結論は、心中。
しかし、彼にはどうしても忘れられない記憶があった。
両親が亡くなったあの夜、自宅を訪れた見知らぬ人物。
何度訴えても、幼い彼の証言は事件の結論を覆すことができなかった。
両親の死後、児童養護施設で育った彼は、やがて独学で情報技術を習得し、過去の事件を調べ始める。
他人の未解決事件を調査し、警察に証拠や手掛かりを提供する日々。
しかし、彼が本当に解き明かしたい事件は、今も未解決のままだった。
なぜ両親は死んだのか。
あの夜、家を訪れた人物は誰だったのか。
そして、自分の記憶は本当に正しいのか。
警察が追う、存在の見えない情報提供者。
青年が追う、記録に残らなかった訪問者。
二つの捜査が交錯するとき、過去に下された結論が揺らぎ始める。
見つからないことは、存在しないことの証明になるのか。
匿名の情報提供者「404」が、未解決事件の闇に迫る。