露を抱く花 / 睛の青
つゆをだくはな / ひとみのあお
◆露を抱く花
濡れる、藁の屋根
少し汚れた頬に伝う物は綺麗な雫
触れる、小さい子供
少し痩せた腕に伝う血は綺麗な雫
この淀んだ世界で、
君の血は沈まずに生きてる
なのに走れば走る程、命は涸れるばかり
君の胸の奥には大きく綺麗な花が咲いてるだろう
どんな渇きにも負けないような輝きを放って
君の胸の奥の花は愛情を抱えて
色褪せない想いを抱いて
軋む、心の闇
少し崩れた笑顔に伝う物は抱えきれない雫
繋ぐ、家族の絆
少し腐れた指に伝う血は消せない雫
この荒んだ世界で、
君の血は君を蝕んでる
そして笑えば笑う程、涙が溢れるのは何故
君の胸の奥には大きく綺麗な花が咲いてるだろう
どんな渇きにも負けないような輝きを放って
君の胸の奥の花は愛情を支えて
色褪せない想いを紡いで
君の涙の理由が僕の心を貫く
“負けないで”と言ったって救いにはならないだろう
君の震える理由が僕の心臓に響く
どうしたらいいだろう、君を救えないよ、奇跡なんて待てないよ
濡れる、小さい子供
少し汚れた頬に伝う物は悲しみの雫
触れる、子供の母親
少し痩せた頬に伝う物は悲しみの雫
君の心、悲しみの雫、
この淀んだ世界で、救えぬ命が抱く雫。
◆睛の青
映った青が景色を濁す
整った青が雷鳴に変わる
繋いだ掌、あの頃も冬だったね
手袋ごしだけど伝わったよね
まだ消えないんだ、君との残像が
揺らいでた感情が、僕がいた証明が
青く、青く、また目の前を埋め尽くす
君といた思い出、無かったかのように
淡く、淡く、瞳に在る青に
ただ“今を受け止められない”と言う
映った青が僕等を濁す
整った青が悲鳴に変わる
繋いだ掌、あの日も雪が降ったね
手袋ごしだけど鼓動聴こえたよね
まだ見えないんだ、君との最後が
あるはずの終わりが、僕がいた季節が
濁ってた、濁ってた、
淡い青一色に、
染まってた、染まってた、
良く見れば色鮮やかに…
青く、青く、また目の前を埋め尽くす
僕がいた思い出、無かったかのように
淡く、淡く、瞳に在る青に
微かだけど君の顔が頭に過る
ただ“今を受け止められない”と言う
僕の瞳の青よ。




