汀の虚 / 消えないもの
みぎわのうろ / きえないもの
◆汀の虚
こんなに単純な世界
何もかもが単純すぎて矛盾している
混同する幸福と殺意は絡んだまま、
それがまるで二つで一つの様だ
幻だけが真実に近い、存在なんて繰り返される命に過ぎないのだから
息の一つで何もが捻れるかの様で、
戻れないのに終わらない何かが矛盾を生み出す
それでも多くの出来事が単純で
一刻一刻も、積み重なる錘なんだ
夜が目を瞑ればまた新しい太陽が昇る
そんな事はもうわかりきっている事
それでも、流れ続ける魂は
混同する夜と朝が絡んだまま、
それがまるで二つで一つの様に
呼吸一つで終わる命はないのだろうか
呼吸一つの幻、呼吸一つの真実、
呼吸一つの存在
命が尽きるまでの命なんて
単純すぎて矛盾している
世界は単純
世界は矛盾
ただそれは、この世界が、世界とよべる程の真実を本当に持ちえていればの話。
◆消えないもの
冷めた心を包み込む温かな温度
揺れて揺られて、二人並んだ色
一つ、一つの真実を
濡らして踏んだ砂の様に
繋いだ手も軋んでるみたいだ
暗い闇が僕を救う、暗い闇が僕を包む
何処かで闇がまた消えた
誰かがまた闇を消した
眩い光が焦がす、眩い光がのみ込む
誰かが光を灯した
何処かで光を灯した
消えないでという理由を積み重ねるのは
“ただ愛して”という言葉だけじゃ伝わらなくて
泣いて縋ってでも治まらないから
“ただ愛して”僕は伝える、それだけなの
僕がもし急に消えたら君はどんな顔をするの
僕は君に泣いて欲しいんだ
僕を必要として欲しいんだ
ただ“愛してる”と言って欲しいんだ
泣き叫んで欲しいんだ
居ないと困ると溺れて欲しいんだ
狂ってしまう程、“愛してる”と言って欲しいんだ
冷めた心臓に降りかかる温かな涙
揺れて揺られて、二人並んだ色
一つ、一つの真実を
濡らして掴んだ砂の様に
繋いだ手も暖かいんだ。




