表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
22/64

眇の禿鷹 / 牙と称える

すがめのはげたか / きばととなえる

◆眇の禿鷹


朔の早すぎる生き方が

一刻一刻を、俯く心臓に轟かす


獲物を啄んでは、味わう事なくのみ込んで

貪欲な腹を宥めおろす


生きている間の繰り返しにも

その意味を問うのは可笑しいか



理を求め過ぎる脳みそは

一瞬一瞬を、忘れぬ様にと刻みこむ


大空を飛んでみれば、おちない様に羽ばたいて

無能な己の無二を呪う


生きている間にみる憧れにも

その狂おしい心は笑うのか



何が嬉しくて生を求めるのか

この本能は掴めぬままで

時が経つのが一番の理解だと

感じていながらそれを拒む



朔の早すぎる生き方が

一刻一刻を、俯く心臓に轟かす


理を求め過ぎる脳みそは

一瞬一瞬を、忘れぬ様にと刻みこむ


生きている間の繰り返しにも

その意味を問うのは可笑しいか


生きている間にみる憧れにも

その狂おしい心は笑うのか



いったい、

この感覚は

何を感じる為にある命なのか。



◆牙と称える


人の畏れに交わりながら

砕ける愛に墜落の雫

跨げる雑草は柔かな肌に鋼の心臓

轟く己の音は脳に悪く耳障りだと、

眇の人を何と説く


紅い血の乱れる群は

踏みつける屍の頭蓋骨と臓と呪い

崇める指先は何処に向く

のぼる階段に滴る憎悪

締め付ける鈴の音を何と説く


駆り立てられた衝動に

焦がれた狗の刃に似ている

研ぎ澄まされた歪な剣に鞘の殻は皹割れる

同志の背に刻む荒傷

冷めない熱に食い込む爪を何と説く


昇る光に裏切りの足跡

足下を独り確認するのは己の眸が傲るが故

肌の癒しを求める獣に

宥めの涙は揺るぎの根元

貫く矢の錆に染み込む悔いを何と説く


強く弱く、溶け込み反発する

その狂いに浸る感情

大きな掌の体温の高鳴りに降り頻る偽の雨

鬣を燃やして睨む鏡の行く末に

それでいいのだと佇む己を何と説く


それが歯痒いしきたりか、

吠えた喉を裂いてしまう

思い通りにならない心を

鋼を貫く牙と称える。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ