鴉の白 / 蔑む灯
からすのしろ / さげすむともしび
◆鴉の白
癒えないの
新しい温もりが来ても記憶の片隅は
縛りつけるものだらけで全て消し去りたくなるの
大空を飛ぶのが好きな僕は
夕陽を濁すこの僕の翼で羽ばたくの
僕の色は消せなくて、
僕の色は醜いの
青空にも夕空にも合わない僕だから
闇に溶け込んでるから
僕の心臓は小さくてもそれを望むの
空を飛びたいの
僕が在るとわかってほしいの
褪せないの
孤独の存在に慣れた記憶の片隅は
色をつけないの、飾らないの僕は真っ黒なんだ
夕空で歌うのが好きな僕は
黒を象徴したこの鋭い嘴で奏でるの
僕の色は変えれなくて、
僕の色は汚らわしいの
青空にも夕空にも嫌われる僕だから
闇を掴んで闇を拒んで
僕の心臓はたとえ黒くてもそれを望むの
声を聴いてほしいの
僕が在ったと刻んでほしいの
もし、世界が白に染まったら
僕は邪魔者なただの器さ
もし、世界が黒に濁ったら
僕は僕をいつしか忘れてしまうんだ
褪せないの
孤独の存在に慣れた記憶の片隅は
色をつけないと、言ったけど実は憧れの白で溢れてるんだ
もし、僕が僕を忘れてしまっても
僕が在ったと刻んでほしいの
消える事のない理由を僕の色にたとえて。
◆蔑む灯
嘯く唇、それに躊躇いはないの
見下す眼差し、それに心はないの
脳内眩暈、渦巻いて震えるよ
出ない言葉、掻き出して掻き出して
淀む僕の中の心臓、血液
時間がはやくなってくよ、それに鍵はないの
鈍る感覚、思考を押し潰して
荒れる細胞、僕を消していいよ
残らないように
無かったかのように。




