表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
2/64

藍の記憶 / 眼の中の朸

あいのきおく / めのなかのおうご

◆藍の記憶


君が言っていた


お前の色は蒼より濃いな



額に触れてそう言う君は

悲しそうに笑っていた



君が言っていた


苦しみの震えは何処が痛む?



聞かれた僕は慌ててさがした

感情の奥底は何処なのか



ひとつひとつの言葉には

意味があるのか考えた

ひとつひとつの震える吐息に

波打つ悲しみを例えた



色褪せた蒼ほど、

剥き出しの情を縛り

群青に濁る鼠は、その蒼が縛る場所を這いつくばる


追ってくる闇は

自らの妄想でしかないのだけれど

案の定、赦して逃げ道を与える程

優しくないのが

僕の蒼



なにもが消え失せても

馬鹿馬鹿しい程に驕る自分が

一番深いところに傷をつける


痂がいくつできても

引っ掻いて引き剥がす


それが快感かのように


不思議だな

痛くても笑っているじゃないか

笑っても涙はこぼれるじゃないか



深く根付いた僕の蒼は

いつしか君をのみこんだ



君が言っていた言葉の意味

気付くのには遅くて周りが暗すぎた

わかっても前は斑に闇色をする

奥底を縛る色じゃないか



額の温もりも

凍てつくような僕の温度が奪う



疲れたんだよ



それでも生を求める心臓




わからないんだ


なにもが消え失せても

馬鹿馬鹿しい程に驕る自分が




◆眼の中の朸


みえすいた嘘さえも

まずは天秤にかけてみる

どの判断が自分に特か、

どの言動で相手を追い詰めるか

心をはかるんだよ


どうやったら自分に特がまわってくるのか

屍を踏んででも

損はしたくない、恥はかきたくないのだから


そうやって考えきって腐った脳でも

まずは動かそうとしてみる



どうやったら相手をどん底まで追い詰める事が出来るのか

誰が苦しんでも

傷つけられたくない、誇りを汚されたくないのだから


そうやって僕の脳は

醜い思考だけが蠢いている



愛した人でさえも

破いてしまうんだよ


憤怒は僕を狂わせて




傷つけてもいいさ

泣けばいい


狂う僕は、

流れた涙は掬えない事を

忘れてしまって


壊してもいいさ

なおせばいい


狂う僕は、

なおせない物が存在する事を

忘れてしまって




形ある物もなおせない物がある

この世で

形のない物どうやってなおせと言うのか




崩れてしまいそうな愛する人を

僕は天秤にかけたんだ



その時の僕に


愛、愛だからと言って



天秤が壊れていまう程の重みを



感じる事ができたのだろうか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ