61話
2034年東国西部
片田舎の農村に生まれた少女ロイド・クルーは、貧乏ながらも父が独り身でなんとか食いつなぎ、犬の一匹がいて、その一人の小さな少女であったロイドが毎朝パンケーキを食べ、週末には森にピクニックに行くなど、一見すると裕福そうな生活を送っていた。
とある日のピクニックの夕方。
少し盛り上がりすぎてロイドは犬と一緒に森の奥深くを走っていた。
父の定めたピクニック中のルールを完全無視したまさに禁忌である。
そんな時、夕日の沈みゆく中ロイドと犬が目にした光景はまさに絶景であった。
広い広大な空。左右は山々に囲まれ、その間には綺麗な地平線がある。
その線に太陽が消えていく。
真っ赤な空。
はぁ...
綺麗だ。
もう一回、また今度ここに来ようかな。
お父さんにも内緒で来ちゃおっか。
ロイドが犬をわしゃわしゃ撫でながら言う
「コテちゃんいいとこ来れてよかったね~!!」
その時、後ろから声が聞こえる。
「おい...こんなところにいたのか。」
お父さんだ。
ロイドが言う
「ごめんなさい...でも。綺麗じゃない?」
ロイドが景色を見る。
それを犬も、お父さんも見ていた。
家族で眺めていた。
───────ピカッ!!────────
なにがおきてるの...?
耳がキーンってする...
あれ...?
なにも見えない...
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森に倒れている重症を負った少女がいた。少女は幸い命を取り留めたが、少女の横にいた男性は即死しており、少女の近くにいた犬も即死していた。
この事件は不発弾の爆発による事故として処理された。
少女は孤児院に保護されることとなる。
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2034年東国北部
子供たちが遊んでいるなか、大人数人に介護されている少女がいる。
ロイド・クルーだ。
彼女は目が見えず、両腕と両足を失い、話すこと以外何もできない。
そんな見ているだけでも悲哀な幼児に一人の子供が話しかけに来る
「ロイドちゃん!!おはなししよう!!」
ロイドの車いすを押している施設の大人が言う
「ロイドちゃんはいっぱいお話してもう疲れてるかもしれないよ?」
子供の声を聴いたロイドはすぐに笑みを浮かべる
「うん。お話しよう。」
そうしてロイドの返事を聞いた大人たちはすぐにロイドの意図を受け取る。
ロイドが言う
「お庭でお話したいな。ロイド、あんまりみみ良くないから」
大人たちに車いすを押されてロイドは庭で子供をお話する
子供が言う
「ねえねえ。ロイドちゃんはなんでおめめが見えないの?」
ロイドが言う
「なんか事故にあっちゃったんだ。」
子供が言う
「そっか。」
ロイドが言う
「ねえ。」
子供が不思議そうな顔をする
「なに?ロイドちゃん。」
ロイドが言う
「もし...なにかやりたいことがあって、それが良くないことだったとしてもやる?」
子供が言う
「うーん...私だったらやっちゃうかもね~」
ロイドが言う
「もう一度みたいんだ。コテちゃんを撫でて...あの景色を」
子供が言う
「でもおめめケガして見えないんじゃないの~?」
ロイドが言う
「見るんだよ。今から。もう一度...もう一度だけ。」
禁忌の魔法:「身体回復魔法」
その場の全員が戦慄した。
赤色の魔法陣が展開され、ロイドの体が再生していく。
赤色の魔法陣...禁忌の魔法だ。
禁忌の魔法とは人間のもっとの純粋な感情、想い、それらを持った時、人間の脳から産まれる物質。それが体内の魔力器官に入り、化学反応を起こし、強力な固有魔法へとなるもの。
固有魔法とは、人間が0歳から10歳までの経験や考え方、発達の段階によっても異なるが、その間の体内の魔力生成器官で生成される、固有の魔法。
だが、ロイドは違った。
彼女は齢7歳にして、もっとも純粋な想いを抱き、それが化学反応を起こし、強力な固有魔法を生んでしまった。
いまから迎えにいくからね。
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魔法使いが言った。
「君が禁罪人かい?」
ロイドが言った
「......君は普段後ろ向きで歩くのかな...?そろそろ歩いて欲しいんだけど....」
夜風が、2人の髪を撫でる。
木々が揺れてお互いの葉を掠めあう
森の呼吸がうるさい。
「....それは.....どういうつもりだい...?」
また強く風が吹く
冷たい空気が張り詰め、引き伸ばされるような気がした。
緊張でそれがさらに冷たく感じる。
禁罪人が振り向くと目を赤く光らせる
危が触れた。
「お前に死ねって言ってんだよ。」
そう発言するとロイドが強く足を踏み出し魔法陣が展開される。
魔法陣の呪文は禍々しく、呪文を見るだけで禁忌の魔法だということがわかる。
もう一人の魔法使いも急いで魔法を発動させる
眩い光を放ち
真っ暗な森がまるで昼のような光に包まれる
「....!!!????」
魔法使いは悟った
自分は殺される。
いや
もう死んでいるのだと
神は、ロイド・クルーによって殺された。
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こむぎが言う
「なるほどね...ありがとう...」
時刻は既に夕方になり、辺りが暗くなってきた。
こむぎはソファから席立ち、ロイドの家から出ようとする。
ロイドが言う
「話を聞いたら終わりかい...?まあ、私にこむぎを呼び止める権利はないんだけど...」
「ごめんね。馬鹿弟子を迎えに行かないといけないから。」
この世界は、不平等だ。数々の理不尽なことが横行している。
そんな腐った世界では、腐った生き方以外できない。
だけどね。
これだけは言えるんだ。
「そこまでクソじゃねえぜ。」でしょ?
これはとある、「神殺しの龍拳」のお話でした。
親愛なる読者様へ、今まで小説家になろうでの投稿が一か月休止していたことについては深くお詫び致します。当作品は角川スニーカー大賞に応募させていただき、9月30日の時点では既に書き終えていました。カクヨムの方では最終話まで投稿が完了していましたが、そこで完全に力尽き、なろうでの投稿も予約公開まで(花札編まで)になっておりました。また、当作品はまだ未完成品で投稿主も高校生で、小説を今まで書いたことも読んだこともありませんでした。なので、いつかもう一度全てを改稿しなおす所存です。ですが、当作品は旧作バージョンで改稿時には削除せず、残しておくつもりです。ご要望あれば制作秘話なども公開いきたい所存です。
改めて「神殺しの龍拳」を読了いただき本当にありがとうございました。




