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第30話 白衣の天才武器開発部長に護衛を頼まれたので、ついでに圧倒的な実力を見せつけておきました

いつも応援ありがとうございます!

今回は「武器開発部長」という、いかにも偉そうなヤバい奴から呼び出されたキョウジたち。

「地表に行くから護衛して!」と言い出す白衣の変人・クロード部長ですが、

口先だけの無能かと思いきや……?

頭脳派キャラとのテンポよすぎる掛け合いと、爽快な無双っぷりをお楽しみください!


『第7小隊へ連絡。武器開発部長から直々の召集要請です』

「部長直々? なんか嫌な予感がするな……」

 カイが眉をひそめる。

「カイさん、何かやらかしたんですか?」

「前に武器を返却した時、『もっと丁寧に扱え』って怒られたんだよ。普通に使っただけなのに」

「あ、俺もそれ言われたことある」

「隊長まで!? ふたりとも、少しは大事に使ってくださいよ……」

 リオに呆れられながら、地下都市の最先端が集まる武器開発部へ向かった。

         ◇

 最奥の部屋に入ると、ド派手な白衣にデカい帽子、怪しげな眼鏡をかけた男がいた。

「待たせたね! ボクが武器開発部長、クロード・クロイツだ!」

 見るからに胡散臭い。

「それで、俺たちに何の用だ?」

「単刀直入に言おう! 地表に出るから護衛を頼みたい!」

「は?」

「君たちの戦闘データを生で見たいんだよ! 紙の報告書なんてあてにならないからね!」

「あんた、戦えるのか?」

「いや、全然!」

 堂々と胸を張って言い切った。

「敵が出たら君たちの後ろに全力で隠れるから、よろしく頼むよ!」

「……逆に清々しいな」

 勝手に前へ出て死ぬタイプじゃなさそうなのだけは安心だ。

         ◇

 というわけで、あっという間に地表へ到着。

 極寒の雪原に、真っ白な白衣姿の部長が降り立つ。

「うーん、思ってたより広いね!」

「白衣、汚れますよ?」

「ボクが地表に出るからって、ボクじゃなくなる必要はないじゃないか!」

 相変わらずよく分からない理屈だ。

 歩きながら、クロードがキョウジの背中をジロジロ見てくる。

「キョウジ君、そのアークブレード……めちゃくちゃ弄ってるね? うちの記録にない部品が山ほど入ってるんだけど」

「街のジャンク屋(バルド)に弄ってもらったんだ」

「ジャンク屋!? ちょっと見せて! 中を開けさせて!」

「絶対に嫌だ」

「ケチ!」

 そんな騒がしい道中だったが、すぐに索敵に引っかかった。

『敵影確認! 中型アバレント2、小型1が接近中!』

「クロード、下がってろ!」

「言われなくても!」

 クロードは一瞬で盾役のグレンの後ろに隠れた。逃げ足だけは超一流だ。

「よし、サクッと片付けるぞ!」

 雪煙を上げて突っ込んでくる中型種。

 キョウジは真正面から突っ込み、紙一重で前脚をかわしながら首元へ一閃。

 すれ違いざまに最小限の出力で切り裂き、そのまま駆け抜ける!

 バランスを崩した怪物の足元へ、リオの双剣が光速で連続ヒット!

 もう1体の中型種はカイが軌道を逸らし、グレンの超重シールドへ激突させて完全ストップ!

 ドォォォンッ!

 わずか十数秒。

 互いの動きを邪魔することなく、流れるような連係で3体の怪物は雪原へ沈んだ。

『周辺の敵反応、完全消失です』

「ふぅ、こんなもんか」

 キョウジが剣を収めると、後ろで端末を連打していたクロードが目を丸くしていた。

「……信じられないな」

「あん?」

「今の最初の一撃、どうして最大出力にしなかったんだい!? 出力を上げれば一発で首を切り落とせたはずだ!」

「そんなことしたら、次の動きに繋げるのが遅くなるだろ。隙ができる」

「カイ君も、真っ二つにできたのにどうして弾くだけにした!?」

「斬るより弾いてグレンにぶつけた方が早いからだ」

 クロードはしばらく固まっていたが――突然、ニヤリと笑った。

「なるほど……! 数字だけ見てたら『出力を上げれば強くなる』と思ってたけど、現場じゃ邪魔になるだけだったのか! 人間が武器に合わせるんじゃなくて、武器が人間に合わせなきゃいけなかったんだ!」

「今さら気づいたのかよ」

「今さらだから地表まで来たんじゃないか! あー、面白い! やっぱり現場は最高だね!」

 自分の理論が間違いだと証明されたのに、むしろめちゃくちゃ嬉しそうだ。

 変人だが、学者としては本物らしい。

「よし、納得したならさっさと帰るぞ」

「待ってよ! あと27項目くらい実験したいんだけど!」

「却下だ」

「じゃあ10項目!」

「値切るな」

「リオ君、頼んでみてよ!」

「次も連れてきてほしかったら、今日は帰った方がいいと思いますよー」

「ぐぬぬ……! 正論すぎる……!」

         ◇

 帰り道。

「キョウジ君、やっぱりその武器、分解させてくれないかなぁ」

「絶対に触らせない」

「じゃあそのバルドって人に会わせてよ!」

「絶対に面倒なことになるから嫌だ」

「えー! 減るもんじゃないのに!」

 ぶつぶつ文句を言うクロードだったが、その端末には地下の研究室では絶対に取れなかった「本物の戦闘データ」がびっしりと記録されていた。

 頭の固いエリート開発部が、第7小隊の実力を肌で理解した瞬間だった。

第30話をお読みいただきありがとうございました!

変人だけど憎めない天才・クロード部長!

数字しか見ていなかった開発トップが、キョウジたちの無駄のない戦闘技術を目の当たりにして現場の重要性に目覚める回でした。

(そしてバルドに会わせたら絶対に大爆発する予感しかしませんw)

「クロード部長キャラ良すぎw」「逃げ足早いの笑った」「実力で認めさせる展開スカッとする!」など、楽しんでいただけましたら、

ぜひ下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援していただけると嬉しいです!

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