第29話 地上の異変について各部隊に聞いてみたら、不穏な空気が漂い始めました
いつも応援ありがとうございます!
今回はキョウジとミオのターン!
地上の異変について各小隊に聞いて回るミオですが……?
個性豊かすぎる各部隊とのテンポ良すぎる掛け合いをお楽しみください!
「ミオ、ちょっといいか?」
『はい、キョウジ。何でしょうか』
「最近、地上の様子がなんか変なんだよな。他の小隊で変な話聞いてないか、ちょっと探りを入れてみてくれないか?」
『了解しました。直ちに全小隊へ照会をかけます』
相変わらずうちのオペレーターは話が早くて助かる。
◇
まずは第9小隊。
『アイラ、直近の任務で何か変なことなかった?』
『えー? 特にないけど……あ、シオン隊長!』
「ミオ? どうかしたの?」
『変なアバレントの動きとかなかったですか?』
「うーん、特には見なかったわねぇ」
「隊長ー! この装備の番号違いますよ!」
「あんたが昨日の記録直してないだけでしょ!」
「えぇー!?」
『……第9小隊、異常なしと判断します』
「ふふ、ごめんねミオ。また何かあったら言って」
◇
次は第3小隊。
『はいはーい! こちら第3小隊の頼れるイケメン、ノアくんです!』
『自己評価は不要です』
『バッサリ!?』
「おいノア、ミオを口説こうとするな。100年早い」
レイジ隊長の声が入る。
『第3小隊、何か地上で異変はありましたか』
「異変か……そういえばこの前、変な場所でブリストを1体見かけたな。腹の中から雑魚が出てきたから、餌を追っかけて迷子になっただけだと思うが」
『なるほど。記録しておきます』
『ねえミオ、このあとご飯でも――』
『通信を終了します』
『ちょ、即切り!?』
ブチッ。
◇
続いて第2小隊。
『こちら第2小隊、ペイロです』
『ペイロ、そっちはどうでしたか』
『C-12地区ですが、雑魚アバレントの数が普段より30パーセント以上減っていました』
『30パーセントも?』
『はい。ボスと群れがいたせいかもしれませんが、妙にスカスカでしたね』
『貴重な情報です。ありがとうございます』
『いえ。お互い様ですから』
第2小隊のオペレーターは実に優秀で助かる。
◇
最後は第8小隊。
『エルド、そっちは何かありましたか』
『あ、ミオさん。実は前回の任務で……』
「ミオかい!?」
豪快なヴァルカ隊長が割り込んできた。
「ちょうど良かったよ! 前回の任務、めちゃくちゃ気味悪かったんだ!」
『何があったんですか?』
「普段なら絶対に一緒にいないアバレントの足跡が、同じ方向にゾロゾロ伸びてたんだよ。しかも、グリズ級のやつがこっちをじっと観察してから逃げやがった」
『観察……ですか』
「ああ。まるで頭のいいやつに操られてるみたいだったよ」
『5年前の事件に似ていますか?』
「……正直、ちょっと嫌な予感はしてる。他の隊でも何かあったら絶対教えてくれよな」
『了解しました』
◇
ミオは集まった情報をまとめた。
・第9小隊:異常なし(平和)
・第3小隊:変な場所に単独個体
・第2小隊:雑魚の数が3割減
・第8小隊:複数種の足跡、知性ある怪しい動き
一つ一つは「気のせい」で済む話。
だけど――。
「キョウジ、調べがつきました」
『どうだった?』
「公式には異常なしですが……廃棄地区のあたりに、不気味な報告が集まっています」
『やっぱりか』
「はい。単なる偶然とは思えません」
『分かった。データはしっかり保存しておいてくれ。……地上で、何かデカいことが起きようとしてるな』
「はい。警戒を強めます」
死んだはずの恋人がいた、あの白い地表。
そこで確実に、何かが動き始めていた。
第29話をお読みいただきありがとうございました!
ノアの安定の即フラれ芸と、ミオの容赦ない塩対応(笑)。
そして最後にサラッと浮かび上がるヤバい前兆!
難しく考えずにサクサク読めるのが一番ですね!
「ミオの即切りワロタww」「各部隊のノリが軽くて最高」「いよいよヤバいのが来るぞ……!」など、クスッと笑っていただけましたら、
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