〇超・ご都合主義のドロップアウト脱出
「3秒かよ!? おいジョーカー! ドームの底にあるトラックまで、この数トンの釜をどうやって運ぶんだ!」
「ヘイヘイ! こんなこともあろうかと、マッド・キッチン号を祭壇の真下に移動させておいたぜ! 必殺、床下直通ドロップ!」
「いつの間に!?」
ジョーカーが取り出したリモコンのボタンを叩き割る勢いで押すと、俺たちと釜が乗っていた黄金の床が、仕掛けられていた爆薬によって円形に吹き飛び床も消失していた。
「「「ギャアアアアッ!」」」
「お米はこぼさないでッッ!」
限界を迎えた海底ドームが崩壊を始める中、俺たちは重さ数トンのオリハルコンの釜もろとも、真下でハッチを全開にして待機していたマッド・キッチン号へと真っ逆さまに自由落下した。
釜を固定していた極太ケーブルがトラックの後部に強引に引っ掛かり、俺たちもシートに乱暴に叩きつけられる。直後、天井の人工太陽が超新星爆発を起こし、黄金の野原が白い閃光に飲み込まれた。
「ハッチ閉鎖! エアロック緊急パージ! 補助ブースター、全開だぁぁ!!」
ジョーカーが操縦桿をへし折る勢いで引くと、トラックはエアロックの接続部を強引に引きちぎり、巨大な魚雷のように深海へと射出された。
俺たちは、麒麟の雷雨とドームの崩壊を背に、車体に入りきらなかった巨大な釜を極太ワイヤーで豪快に引きずりながら、沸騰する海を突き抜けて決死の脱出を図った。




