『ピッチングマシーンを作ろう!』
7/6 第1話 一部変更しました。
『また危険なもの作ってるんですか?』
「いや、野球のピッチングマシーン作ろうと思ってな」
『それはなんです?』
「投げる人の代わりに、ボールを投げてくれるんだよ。それで打つ練習をする」
『へぇ。でも絶対すごい勢いで飛んでいきますよね?』
「まぁそういう機能も付けるが、普段は打てそうなものを投げるよ」
『絶対嘘です』
「そういうなよ。投げる所見てみな」
ケイはおもむろにピッチングマシーンのスイッチを押す。
「シュバッ!シュバッ!」
『普通ですね』
「だろ?これなら練習になる」
『ではこれで完成でしょう?』
「いや、これではストレートしか投げられない」
『それでいいのでは?』
「野球には色々な球種があるんだよ。それを練習出来るようにしたい」
『そうなんですか。投げるのも難しいでしょう?』
「そうだな。球が曲がるからな」
ケイは設定をいじりだす。
「これで、変化球が投げられるようになった。色々アタッチメントを変えられるようになってる」
『どんな球が投げられるんでしょうね』
「いくぞ!発射!」
発射されたボールは直進していた……が
「カクン!ドゴォオオオン!」
唐突に直角に曲がり、真下にめり込んだ!
「フォークボールだな」
『そもそもバッターまで届いてませんけど』
「……ということは、バッターの頭上まで一旦上がってから曲げないとな」
『いやいや、これって練習の為のマシンって言いましたよね?誰がこの直角フォーク投げられるんです?ご主人様。もしかして投げられるんですか?』
「こんな直角フォーク投げられるわけなだろ!」
『ならいらないでしょ!上向いて打つ練習して、打てるようになっても、誰も投げないんでしょう?』
「アルは賢いな」
『普通はそう考えますよ。普通は』
「そうか。もっと曲がりを押さえないとな」
『投げられるやつで頼みますよ』
またケイはアタッチメントを変えている。
『今度はなんですか?』
「これはとっておきのやつだぞ!見てのお楽しみだ!」
『嫌な予感しかしませんけど』
「いくぞ!発射!」「カチッ」
「ん?」「カチッカチッ」「こわれたか?」
『どうしました?』
「ドゴォオオオン!」
背後から突然ボールが現れケイの頭に直撃!その勢いで吹っ飛ばされた!
「ズザァァァァ……」
アルがケイに近づく
『生きてます?』
「………ふっ……成功だ」
『倒れたまま何言ってるんですか。頭おかしくなりました?』
ケイはパンパンと体をはたきながら立ち上がる
ビシッ!「消える魔球!成功だッ!」
『指差してカッコよく言ってもダメですよ』
「とりあえず、トトに打たせてみよう」
『トトが死にますって。身をもって知ったでしょう?』
「頭貫通するかもな」
『怖い事言わないでくださいよ。ご主人様専用にしてください』
「みんなの練習に使いたいんだが」
『なら威力落としてくださいよ』
「あー。確かにな」
『「あー。確かにな」じゃないですよ。どういう気持ちでその言葉が出てきたんです?』
「威力落とすとどうなるかなって」
『案外普通ですね。そりゃゆっくり飛ぶんでしょう?』
「ゆっくり出てきて、ゆっくり当たるんだろうな」
『当たる前提なんですか?』
「どういう原理だ?」
『知りませんよ!』
「まぁいいか。練習に使ってみよう」
『威力下げてからですよ』
今日はヴァルカナス野球チーム(仮)の練習の日
「まずは走り込みですぞ!」
「「「おー」」」
トトもチームの一員として走っている。
「イッチニー!イッチニー!」
「ドゴォオオオン!」
「トトー!大丈夫か!」
急にトトの後ろにボールが現れ、吹っ飛ばされた。
みんな集まってくる。
「うまくいかんな」
『トトに当たりましたよ。大丈夫なんですか?』
「威力は落としたが、結局位置が固定できん」
『ゆっくり出てきてないんですが』
「ゆっくり出てきたら落ちるだろ。すぐそこに」
『そうですが。うまいことゆっくり進ませてくださいよ』
「無理だろ」
『消える魔球が出来るなら、何とか出来るでしょう』
「……無理だな」
『ならトト治療してくださいよ。死んだらどうするんですか』
「しょうがないやつだな」
『あなたがやったんでしょ!すぐ治してください!』
「お、おう」
ケイはすぐ回復魔法陣でトトを回復する
「ん?ここは……」
「トト大丈夫か?今急に倒れたんだ。もう大丈夫だぞ」
「ありがとうございます。シャチョー」
『平然とうそをつきますね』
「トトは大丈夫ですかな?」
「ええ。大丈夫です。すぐ練習に戻れますよ」
「よかった。何があったのか私にもわからなかったのです。急に前に飛んでいきましたから」
「調子が悪かったんでしょう。前に吹っ飛ぶくらい」
『だから適当過ぎません?』
「治ったならよかったですな!」
「よし!練習の続きだ!」
「はい!」
ヴァルカナス野球チーム(仮)もかなり練習してるらしく、
キャッチボールが好きなだけではなくなっている。
ちゃんと連携も出来てきてるし、バッティングも練習してるらしい。
「今日はピッチングマシーンを利用して、色んな球種に挑戦してみよう!」
「「「はい!カントク!」」」
『消える魔球は封印ですよ』
「よーし!まずはストレートから」
シュバッ!カキーン!シュバッ!カキーン!
小気味よい音が聞こえる
みんな気持ちよく打っているようだ。
「少し早くなるぞー!」
シュッ!カキーン!シュッ!ズバン!
徐々に打てない物も出てくる。
「よーし!消える『やめなさい!』」
「よーし!フォークだ!落ちるから難しいぞ!」
『大丈夫なんでしょうね?』
シュバッ!クイッ!ズバーン!
『届いてる………』
「そりゃ届くだろ」
シュバッ!クイッ!ズバーン!
シュバッ!クイッ!ズバーン!
「すごい!ボールが落ちてきた!」
「こんな球投げられる人がいるんだな!」
「さすがに打てないか」
『初めて見たんじゃないですか?誰もフォーク投げられないでしょう?』
「よーし!カーブだ!曲がるから注意しろ!」
『見たことないやつですね』
シュバッ!ククッ!ズバーン!
『カーブってこんなのですか?地面スレスレから上がってきましたけど』
「おかしいな?横に曲がるはずなんだが」
シュバッ!ククッ!ズバーン!
シュバッ!ククッ!ズバーン!
「カーブってすごいな!下から来るんだな!」
「こんな球も投げられるんだな!ピッチャーってすごいな!」
『大丈夫ですか?これ投げられる人います?』
「いずれ出てくるんじゃない?」
『適当すぎでしょう?ご主人様なら投げられるんでは?』
「上から投げて、下から上がってくるわけないだろ?」
『知りませんよ!実際ボールは上がっていってるでしょ!』
「確かに。どうやってるんだ?」
『だからあなたが作ったんでしょう……』
その後も練習は続き……
「フォークはこう持ってだな。こうやって……ブォン!ドゴォオオオン!」
『ご主人様。指輪、指輪』
「おお。すまんすまん忘れてた」
「「「カントク……」」」
球の威力に呆然としている選手達
「これがフォークだ!」
『そんなわけないでしょう』
そんなこんなで練習は終わり、みんなで食事に行って仲を深めるのだった。
「今日は俺のおごりだ!」
「うおー!ゴチになります!カントク!」「「「カントク」」」
「太っ腹ですな!」
「バルトさんほどでは」
『ご主人様!』
「はっはっは!」
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