第5話 英語と日本語の言語学的距離
英語と日本語は、言語学の観点から見つめると、非常に距離が遠い。
大きく分けて、次の3つが挙げられる。
◆ 1. 系統関係(言語のルーツ)が異なる
英語は「インド・ヨーロッパ語族(ゲルマン語派)」に属す。
日本語は周辺の主要言語と系統関係がはっきりしていない「孤立した言語(または日琉語族)」に分類される。ルーツが全く異なるため、語彙や文法の根本的な共通性がほぼない。
◆ 2. 文の構造(語順)が正反対
英語は基本的に「SVO (主語・動詞・目的語)」を中心に文が作られ、修飾語が後ろからかかることが多い。結論を決める「動詞」が前方にあるため、内容が最初に明確化される。
日本語は「SOV (主語・目的語・動詞)」の語順で、修飾語は前に来る。また、最後に結論の「動詞」が来るため、構造的に大きく異なる。
◆ 3. 文章の作法や文化のギャップ
英語圏には「パラグラフ・ライティング」という、一直線に論理を展開する作法がある。
さらに、共通知識とみなされる内容については、背景説明を細かく繰り返さないという作法がある。
一方、日本語では「起承転結」や「行間の余韻」、「独自の文脈」を重んじる文化がある。
また、丁寧な補足説明を加えることが親切だと思われている。
文章の作法や文化のギャップが、大きな隔たりになっている。
本コラムシリーズでは、英語と日本語の「文章の作法や文化のギャップ」のうち、特に英語学習のつまずきにつながりやすい部分に絞って紹介していく。
一気に全部書くと本当に長くなるので、ある程度のかたまりごとに分けてお届けする。




