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敵国の竜を撃ち落とした日、私は彼の心臓を拾った

作者:ありんこ
最終エピソード掲載日:2026/08/01
アルバ王国の砲術士リリア・アステルは、竜を撃ち落とすための対竜兵器《竜落砲》を扱う少女だった。

八年前、故郷を竜に焼かれたリリアにとって、空を飛ぶ竜は憎むべき敵。
その日も彼女は、戦場を焼くヴァルカ帝国の黒竜へ照準を合わせ、迷わず引き金を引いた。

黒竜は墜ちた。

けれど、その竜は落下の直前、王国軍の野営病舎を避けていた。

墜落現場でリリアが拾ったのは、竜の心臓のように脈打つ赤い結晶。
そして、倒れていた敵国の青年カイ・ルクスは言った。

「それは、俺の心臓だ」

竜を操る騎士だと思っていた彼は、実際には帝国の《契鎖術》によって黒竜セイファと命を縛られた兵器だった。
竜が逆らえば騎士が焼け、騎士が逆らえば竜が裂ける。

王国はその心臓を新たな兵器として求め、帝国は逃げた竜騎士を処分しようとする。

憎しみは消えない。
焼かれた村も、母の髪留めも、過去には戻らない。

それでもリリアは、拾った命を戦利品として渡すことができなかった。

これは、竜を撃ち落としてきた少女が、二度目の引き金で何を撃つのかを選ぶ物語。

【更新について】
*本作は前後編・全2話完結の短期連載です。
*7/31(金)、8/1(土)各日21時に1話ずつ更新で投稿が完了予定です。
*リアクションや評価をしてくださると今後の制作の励みになりますので、よろしくお願いいたします。
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