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天文密奏録 第〇四七号別紙五  作者: 棗田智紘
第一部 気色
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13/15

第十二章 密奏 第〇四七号

暦象事務局 第一観測所

令和08年度 密奏(みっそう) 第047号

保存年限 永年

架蔵(かぞう)   本寮(ほんりょう)書庫 第一一層 艮架(ごんだな)



   【供覧(きょうらん)】 (空欄)



           密  奏



一、件名   K振興局管内 S市 〇〇地区 行方不明事案

       (本年五月以降 第五件)



一、初見(しょけん)   令和08年07月23日 05時12分



一、地    北海道 K振興局管内 S市(詳細は別図)



一、気色(きしょく)


  1 初見は第三観測点の閾値超過による。

    04時50分頃より上昇。05時12分 閾値超過。

    05時31分 正常域へ復帰。継続19分。


  2 同時刻の当該観測点記録。

    天候曇。風速1.2m/s(南南東)。気温14.8℃。


  3 現場は市街地から林道経由で約12km。冬季閉鎖区間に含まれる。


  4 当該地区現住 5世帯7名。

    本年05月09日以降の所在不明者 5名。


  5 遺体収容 3体。未収容 2名。

    未収容2名につき、死亡の事実は確認されていない。


  6 北海道警察による検視所見(照会番号は別紙(べっし)一)は次のとおり。


      顔面損壊     3体中 3体

      筋部食痕     3体中 3体

      内臓欠損     3体中 1体

      衣類・毛髪の剥離 3体中 3体


  7 収容3体には、いずれも土砂による被覆が認められた。

    被覆の程度は一致しない。

    うち1体は層状構造を呈し、境界一一を数えた。


  8 現場周辺においてヒグマの痕跡(足跡・糞・食痕)を確認。個体数は特定できない。


  9 地元猟友会より、次の陳述があった。


   (1)1体につき、発見から収容までの三日間、被覆の再形成を連日確認。

   (2)同期間中、遺体の欠損部位に変化を認めず。

   (3)同様の例を見た経験がない。


    陳述の全文は別紙二に添付する。


 10 本年05月、市内において緊急銃猟が実施されている。

    本件との関連は確認していない。


 11 鎮めを2回実施(07月20日・07月23日)。効果は確認できない。


 12 電波観測記録あり。別紙三。


 13 当該地区住民より私的記録の提供を受けた。別紙四。



一、由来(ゆらい)

                  (記録原則第4項により空欄)



一、処置   鎮  封  断  記

                記



一、結果   観測継続。



一、人員   差遣(さけん) 4名   損耗(そんもう) 0名



一、初見記録 伺見(うかみ)  竹内


一、封    陰陽属(おんようのさかん) 名取(なとり)    印


   *


           別 紙 目 録



  別紙一  北海道警察 照会記録


  別紙二  地元猟友会所見(聴取記録)


  別紙三  電波観測記録 抜粋


  別紙四  住民私的記録(写) 一冊


  別図   現場位置図


   *


           別紙三(抜粋)



 本記録は第三観測点の常時記録より抽出した。

 抽出実施 令和08年07月25日。


 初見時刻を挟む前後39分間、〇〇MHz帯において記録あり。


 同種の記録は、本年05月09日以降の他四件の推定発生時刻にも認められる。


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