表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

426/433

426.

 腕の中の白い毛玉――小さな子狐をまじまじと見つめる。


「あらかわ……」


 思わず声が漏れた。子狐は目を閉じたまま、ぷるぷると小刻みに震えている。


「寒いのかしら? ねえ、真理」

「えー、やどぅ」


 真理はとてつもなく面倒くさそうに、やる気の欠片もない気の抜けた返事をした。

 しかし、私はそれで確信する。


「ふむ。真理がやる気ないってことは、つまりこの子は無事で、今の状況は安全ってことね」

「ちょっ、真理さんをおかしな使い方してません? 私が本気になってないってことは、つまりやばくないって、そういう検査機器みたいに使ってません?」

「はは、ワロス」

「なにわろてんねん!」


 真理のキレのいい関西弁ツッコミが、静かな雪山にこだました。

 相変わらず騒がしいが、とりあえずこの衰弱した子狐を放置するわけにもいかない。私は毛玉をコートの懐に大事に抱え込み、ログハウスへと転移で帰還した。


 ぽかぽかと暖かいリビングの扉を開け、中にいる同居人に声をかける。


「ふぶきー。この子拾ったー」

「……また拾ってきたのか」


 呆れたようにため息をついたのは、吹雪だ。


「うん、よろ」

「見事なまでの丸投げ……。お主というやつは本当に……。まあよいがの」


 吹雪はやれやれと首を振りつつも、その表情はどこか優しげだった。


「おいで、おちびちゃん。ここはもう寒くないぞ」


 吹雪がそっと手を差し伸べると、子狐は温もりを求めるように、安心しきった様子でその腕の中へすっぽりと収まっていくのだった。

【おしらせ】

※3/1(日)


新作、投稿しました!


ぜひ応援していただけますとうれしいです!

URLを貼っておきます!

よろしくお願いいたします!


『【当て馬】妻はもう辞めます 〜自分を殺して尽くしてきた天才錬金術師ですが、前世を思い出したら夫への愛がスッと冷めたので、隣国で気ままに店を開きます〜』


https://ncode.syosetu.com/n7058lv/


広告下↓のリンクから飛べます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
そろそろ畳んだほうが良くない?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ