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『ヒトラーに憑依しました』連載版 作者:零戦
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外伝その一

酒飲みながら出来た。




「三号戦車は我がドイツ軍初期の装甲師団を支えるのは間違いないだろうな」

 1940年一月、俺は報告書を見ながらそう呟いた。三号戦車は何回記述するが史実の四号戦車H型の性能だ。

「やはり問題は……」
「そのあとだな。何時までも三号戦車の天下ではない。そのうちアメリカやイギリスは三号戦車に変わる戦車を開発して戦線に投入してくるだろう」

 俺はフリッチュにそう告げる。

「それでは今のうちに後継戦車を……」
「判っているフリッチュ。だから今、会議をしているのだろ?」

 会議にはフリッチュの他にも戦車を生産しているヘンシェル、ポルシェ、ダイムラーベンツ、MAN等の代表達も出席していた。

「総統が望む戦車とは何ですかな?」
「大量生産しやすく、傾斜装甲を取り入れ、整備しやすく、他の国の戦車砲より圧倒出来る戦車だな」
「……総統閣下は素直でよろしいですな」

 俺の言葉に代表達が苦笑する。

「ヤーパンは野砲を元に戦車砲を作り出しています」
「ヤーパンに倣う形で我々もM1897でも使うのかね?」

 M1897七五ミリ野砲はフランスが使用していた野砲だ。フランス侵攻の時にヴィシー政権に残された以外は全てドイツが接収している。

「ヤーパンは例だ。三号戦車の後継だと七五ミリ級……」
「七十口径ほどの戦車砲にでもするかね?」
「ふむ……総統、如何なさいますか?」

 フリッチュは俺に聞いてくる。

「……七十口径を目安にして試作車両及び試作砲を開発してもらおう」

 俺はそう決めた。そうしないとパンターが出来んかもしれんしな。

「制式採用され次第、突撃砲の生産を新型中戦車に振り分ける。異存は無いな?」

 俺の言葉に皆は無言で頷き、会議はそこで終了となった。

「コーヒーです総統」
「ありがとうエリカさん」

 総統室に戻ると待機していたエリカさんが俺にコーヒーを淹れてくれる。いい匂いだな……。

「此方が決済の書類です」
「ダンケ」

 エリカさんから書類を受け取り、目を通す。ふむ……輝義も保弾板は嫌か。

「フリッチュを再度呼んでくれないか?」
「ヤー」

 エリカさんが頷き、数分後にフリッチュがやってきた。

「お呼びですか総統?」
「うむ、日本からMG34を購入したいとの事だ」

 九二式重機関銃は傑作機関銃だと思うが保弾板だからな……。恐らくは輝義の案だな。

「どれ程を出すつもりで?」
「百は出す。それと試作の機関銃も五丁くらいな」

 試作機関銃とはMG42機関銃の事だ。あの「ヒトラーの電動のこぎり」と言われたやつだ。

「まぁ、代わりに日本から対空機銃と幻想郷物語の新刊を送るとの事だ」
「な、何と!? 本家の新刊が出たのですか!!」
「あぁ」

 フリッチュが驚いている。むぅ……国防軍のオタ化は凄いな。

「直ぐに他の奴等にも知らせねば!!」
「機関銃の事忘れるなよ……」

 慌てて出ようとするフリッチュに俺はそう言っておいた。なお、機関銃はOKだと。

『総統!!』
「な、何だ? どうしたお前ら?」

 フリッチュが部屋を出てから数時間後、フリッチュやカイテル、ヨードル、ブルクドルフ(対ソ戦が無いため今は俺の副官。後にアフリカ方面に行き、ロンメルを支えるが戦闘中に負傷して本国に帰還、陸軍人事局勤務)達が部屋に入ってきた。

「新刊が届くのは誠ですか!?」
「あ、あぁ」
「それでしたら我々も即売会を開きましょう!!」
「即売会は二ヶ月後だぞ? まだ物語は描いてる途中だ」
「途中でも構いません。彼等に手荷物無しではドイツ軍人の名折れです!!」
「そ、そうか……なら即売会をやるか」
「ありがとうございます総統!!」
「金を溜めとかないとな!!」
「オンオン!!」
「そんな事よりおうどん食べようか!!」

 フリッチュ達は終始興奮しっぱなしだった。てか誰だよおうどん食べたいと言った奴は?
 それは兎も角、即売会が決行された。

「草加少佐、わざわざ済まないな」
「いえ総統。我が国の即売会も大変盛況ですのでドイツの即売会も大変興味があります」

 即売会に参加した日本海軍武官の草加少佐が俺にそう言ってくる。

「それでは即売会を始めまーす。順番に並んで下さぁ〜い」

 売り子がそう叫び、ドイツの即売会が始まった。

「ヤーパンから輸入した幻想物語ヤーパン版は五マルクになりま〜す」
「三部下さい!!」
「俺は二部だ!!」
「オンオン!!」
「静かにして下さいね」
『ハイル!!』

 エリカさんの言葉に皆がエリカさんに敬礼をした。お前ら……。

「いやはや……ドイツの即売会も盛り上がりを見せますね」
「日本でもこのような盛り上がりですか?」
「綺麗に列を作り、混乱していません。お金も買う分を用意しています」

 ……流石は変態の国だな。まぁ俺も前はその国の人間だけどな。江戸時代から触手プレイがあるし……。

「あーちゃ〜ん」

 そこへヒルダがやってきた。服装は氷の妖精だな。

「―――ッ!?」
「ゲーリングがまた発狂したぞ!!」
「誰かゲーリングを気絶させろ!!」
「オンオン!!」
「ヒルダ、その服装はやめようか」
「は〜い」

 ゲルダと一緒にヒルダが着替えに部屋へ入り、数分後に出てきた。

「むきゅ♪」
『むきゅッ!?』

 今度のヒルダは動かない図書館の服装だった。てか何人か鼻血出してるよ……。

「衛生兵ェッ!!」
「傷は浅いぞ!! しっかりするんだ!!」

 会場内は色々ヤバかった。うん、ヤバかった。

「ヒルダちゃん、此方に来ない?」
「おいヨードル」

 この野郎……今のうちに始末しとくべき……。

「草加少佐、日本では瀟洒のメイド長は大きいのですか? それとも小さいのですか?」
「それは書く人によります。ですが、我が海軍のとある佐官はこう言いました。『皆違って皆良い』と……」

 ……絶対に輝義が言ってるな。

「……人それぞれだからな」

 俺はボソリと言った。そして即売会は大盛況なうちに閉会となった。

「総統、今回の即売会も大盛況でした」
「うむ、買いすぎは良くないぞヒムラー」

 ちゃっかり即売会に参加して薄い本を買い込んでいるヒムラーにそう言った。お前もハマってきてるな。

「何のを買った?」
「今回は鬼の妖怪です。小さいですが」

 翠香かよ……。







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